おはようございます、大阪の俳優みぶ真也です。
こっくりさんに関する、ちょっと奇妙な経験です。
あるバラエティ番組収録の際、話題がこっくりさんのことになり笑福亭鶴瓶師匠が、
「こっくりさんって狐なんやね」
と発言したところ、スタジオの中空から、「違いますよ」と何者かの声が響いて一同が騒然となったことがあります。
当然、放送の時内容はカットになりました。
確かに、こっくりさんを“おきつねさん”と呼び、狐の霊がお告げをするのだと信じられている地方もあるそうです。
また、心理学的には、参加者が自己暗示で手を動かしているのだと言われています。
以前、ぼくも芸人さん達と組んで番組の中でこっくりさんをしたことがあります。
視聴者から来た相談の手紙に、我々がこっくりさんをして回答を伺うという趣旨でした。
こっくりさんを呼び出しての質問は、
「今度家族旅行に行くことになりました。私はリオデジャネイロへ行ってカーニバルを見たいのですが、母親はアメリカに行きたいそうです。父はマカオでカジノをやりたいと言い意見が分かれています。どうしたらいいでしょうか?」
というものでした。
こっくりさんの答えは、
「有馬温泉に行きなさい」
その理由を訊いてみると、
「アメリカの“ア”リオデジャネイロの“リ”マカオの“マ”を合わせて有馬が良い」
とのこと。
このこっくりさん大丈夫かなと思いました。
次は子供さんからの質問で、
「ぼくはピーマンが嫌いです。なんとか食べられるようになるでしょうか?」
でした。
こっくりさんの答えは、
「ピーマンが嫌いなら、まず、ピーマンの中身から食べる練習をすればいいですよ」
すかさず芸人さんが、
「ピーマンの中身は空気ですやん」
とツッコむと、
「その空気を食べてピーマンに慣れるようにするんやないかい」
と返事が来ました。
その次は、
「ちくわが食べられません」
「まず、ちくわの穴を食べなさい」
「どないして食べるねん」
「ダイエット中なのにドーナツが好きで困ってます」
「ドーナツの穴を食べなさい」
「そんなんばっかりやな」
「シュークリームが好きでやめられません」
「ほな、中身だけ食べなさい」
「それはあかんやろ」
といちいち芸人さんがツッコミを入れるので、なんかこっくりさんと漫才をやっているような雰囲気になり、会場は爆笑に包まれました。
最後は、
「もう、ええわ」
「ほな、さいなら」
とこっくりさんが去って行ったのです。
締めくくりに心理学者の先生が、
「こっくりさんは霊の憑依現象という人もいますが、今日のようにお笑い芸人さんがメンバーになってやるとコントのような答えが返ってきますね。つまり、暗示によって参加している人の潜在意識が回答しているわけです」
と解説をしました。
その時、スタジオの中空から「違いますよ」と何者かの声が響いてきたのでした。