壬生ギ士伝 ギター独学術 -1093ページ目

ギター基礎鍛錬 其之参 〜裏を読め!〜

音楽の練習においてメトロノームは使うべきか否か?

「メトロノームのように叩くドラマーなんていないんだから」とは、とあるジャズサキソフォニストの言葉です。
「演奏が機械的になる」という懸念を持つ人もいます。
現実に、メトロノームなんか使わなくても偉大な功績を残したミュージシャンは多く存在します。

しかし一方で、多くの演奏家がメトロノームを使って練習を積むことにより、表現豊かで安定した演奏力を手に入れたこともまた事実です。
私自身、タメる(意図的な後ろノリ)とかツッコむ(意図的な前ノリ)という演奏表現も、ジャストのタイミングを把握すればこそだと考えています。

今回紹介するメトロノームの活用方法は、ご存じの方も多いかと思います。
しかし、この練習方法の重要性を再確認すべく、あえて記事にしました。

動画では、全く同一のスケール上下行フレーズ(譜例)を4回弾いています。

Cメジャースケール

但し、クリック音を鳴らす位置が1回ごとに変わっていきます。

メトロノームの有効活用


動画の演奏は順に
①クリックを四分音符で鳴らす(メトロノームのテンポはBPM=120)
②奇数拍のみ鳴らす(BPM=60)
③偶数拍のみ鳴らす(BPM=60)
④四分音符で鳴らしたクリックを裏で捉える(BPM=120)

このようにメトロノームを使う意義はリズムトレーニングだけでなく
自分以外の音に注意を傾けるようになる
※常に鳴り続ける機械音によって、練習にある種の緊張感が生まれ、集中力に繋がる
※覚えたフレーズをついつい速く弾きたくなってしまう欲求を抑える
そんな効果も得られます。

そして私自身、動画を撮影することで、改めてリズムトレーニングをやり直さなければと実感するのでした(汗

録音状態などは今後改善していきたいと思います。