私が罹患している性嗜好障害は、正確には「強迫的性行動症(Compulsive Sexual Behavior Disorder)」と呼ばれるものである。

この障害は、一定期間にわたり反復的な性衝動が生活の中心となった場合に診断される。

かつては男性の割合が高いとされていたが、現在では必ずしもそうとは限らず、全人口のおよそ3%が該当するとされている。

問題行動が繰り返される点では依存症と類似しているが、依存症が繰り返しの行動により脳に変化が生じることで形成されるのに対し、強迫的性行動症はそうした脳の変化を伴わないこともあり、「制御の失敗」が主な特徴とされており、依存症とは区別されている。

この障害に見られる一般的な行動としては、過剰な自慰、ポルノの強迫的使用、長期間にわたる乱交、複数の相手との交際などが挙げられる。

しかし、私の場合はやや特殊であり、女性を見るだけで勃起してしまうという症状が現れる。

相手の容姿や年齢にかかわらず、どのような女性とも性行為が可能であるという状態である。

そこに愛はないが、性行為以上の快楽を私は知らない。

昨夜は取引先の呉服店経営者が相手だった。

ことし70歳になられるが、まだまだ現役である。