娘の病気。小児がん、神経芽腫。
同じ病気で闘うどなたかの参考になればと、振り返ってみます。
神経芽腫は、5歳未満の小児に多く見られ、(小学生高学年から発症したお友達とも数名出会いましたが)
腫瘍には悪性度の高いもの、自然に小さくなっていくものなどもあるそうです。
神経のあらゆる箇所から容赦なくがん細胞を作り出します。
そして、骨髄に転移しやすく、そこからあちこちの骨に転移します。
神経芽腫の原発箇所の半数は、副腎髄質から発生します。
その他では、頸部、胸部、骨盤部などからも発生するそうですが、
娘の原発は半数以下である、後縦隔(こうじゅうかく)からでした。
そして、骨髄と、ほぼ全身の骨に転移しており、
3歳という年齢からもステージ4と告知されました。(1歳未満は比較的予後良好と言われています)
以前にも書きましたが、わかった頃には、頭蓋骨の腫瘍が内側に脳を圧迫し、
すぐに、開頭手術で腫瘍を摘出してもらいました。
そのあと、化学療法に入り、
IREC(イリノテカン、エトポシド、カルボプラチン)を1コース。
98A1(シスプラチン、エンドキサン、オンコビン、テラルビシン)を4コース。
の計5コースの抗がん剤治療。
3コース終わったぐらいには、全ての骨転移が画像上消失され、
骨髄も陰性になり、寛解状態に近づきました。
(この時点で原発は残っていました)
そして、大量化学療法(イホマイド、アルケラン)による自家移植。
その後、原発を摘出する手術。
そして、前処置にフルダラ、アルケラン、エトポシドを使った臍帯血による同種移植をして、
約10ヶ月の入院に渡り、初発の治療を終えました。
放射線照射をどうするか。
原発箇所に照射すべきか。
悩ましい選択肢がありました。
だけど、オペで目に見える範囲は全てとってもらいました。
放射線のリスクも考えて、この時は、「照射しない」と先生と話し合って決め、
治療を終え、退院しました。
娘の初発は、このような治療でしたが、
病院によって、治療法も全然違い、
中には、臍帯血移植を勧めない病院もあるそう。
娘の病院は初めから臍帯血移植もプロトコルにあったので、
するのが当たり前と思っていたから、迷いはなかったですが、そこは驚きました。
『骨髄に転移があると、臍帯血移植をしないと再発率があがる』
と、名大病院の教授も仰っていました。
もちろん、移植は命懸けの治療であるし、
移植したから絶対治る。とも言い切れず、
簡単に決めれる事ではありません。
娘の初発の治療はもう5年も前の話ですので、医療も進み、
病院によっては、治療法や、使う抗がん剤の種類も全然違いますが、
このような方々のお力が、医学を発展させ、
未来の子どもたちへと繋がっていくのだろうと、信じています。
ありがたいです。
初発時。
振り返ると、笑っている事が多かったです。
幼い年齢というのもあるかもしれませんが、
過酷な治療をしていたのに、何でこんなにいつも楽しそうにしていたのかな。
3.4歳ながら、病院も楽しい。と言って、
「病院も楽しい場所」と認識していたなぁ。
この笑顔があったから、ママも諦めずに一緒に頑張れたんだよ。
よくがんばったね。
つづく。