【マンガ感想】
『おのぼり物語 (カラスヤサトシ)』
おのぼり物語(バンブーコミックス) (バンブー・コミックス)
カラスヤサトシ 竹書房 2008-09-17 by G-Tools |
【あらすじ】
漫画家1本で生きいこう!一念発起して会社をやめたはいいけれど、連載するはずだった雑誌は休刊。勢いで東京に出てはみたが……。
カラスヤサトシ版・『まんが道』・・・ならぬ『上京物語』。
今や、人気作家となった作者の2002年秋から2005年秋までの出来事を描いたノンフィクション作品。
突然訪れた失業をきっかけに、『漫画家一本で生きていこう』と上京を決意したものの、
生活を支える連載を持っているわけでもないため、まさしく不安だらけの上京であった。
無職なのでアパート探しに苦労したり、一人で寂しく正月を過ごしたり、仕事が無くて苦労したりと、
様々な出来事が描かれていく・・・・。
という感じのノンフィクション系コメディマンガです。
この作品は、2002年秋から2005年秋までの出来事をコメディ色を強めに、
作者がどのような考えで漫画家を目指し、漫画家の道を歩んできたのかが描かれております。
とはいえ、この作品は、あくまで上京までの話と、上京してから東京での暮らしを描いた作品なので、
例えば、漫画家としての苦労話であったり、他の漫画家との交流を描いたりなどの、
漫画家としての裏話的なエピソードは一切ありません。
だから、『まんが道』ではなく『上京物語』。
もちろん、ノンフィクション系作品であるので、コメディだけでなく、シリアスな場面も多くあり、
父親との話から最終回へのストーリー展開は、軽く泣いてしまいそうでした。
これからも、この作者を応援したくなるような良い単行本だったと思います。
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【総評】
まず、最初に、
・『カラスヤサトシ』という漫画家を知っていること
・『カラスヤサトシ』という漫画家の作品が好きであること
の2つの条件を満たしている人は、迷うことなく買うことをお薦めします。
彼がどのように上京してきて、売れる前にどのような生活をしていたのかなど
ファンならば非常に興味深い内容となっていると思います。
点数的には
85点
です。
では、ここまで。