『鈴木先生 1巻』の感想 | まんが栄養素

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【日記】

「疲れた顔をしている」

とよく言われ、実際に疲れているので、疲労回復やビタミン剤を飲んでいる。

その結果、『自分に合う薬』・『自分に合わない薬』を発見。

「だからどうした!」と思った人がいるんだろうな~、とふと思う。

この文章を書いている最中、自分でも「だからどうした!」と思っているのだから(笑)。

 

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【マンガ感想】

 

『鈴木先生 1巻 (武富健治)』

武富 健治
鈴木先生 1 (1)

 

オビに『このマンガがすごい!2007・オトコ版』の第4位に選ばれた作品と書いてあります。

オビにこれだけ大きく書かれているということは、その紹介本は有名なのでしょうか? 

 

 

【あらすじ】

『鈴木先生』第1巻 苦悩と狼狽と昇華の日々。そのラインナップ。 給食中の生徒の問題行動-その謎を追う・・・「@げりみそ」編 またしても給食問題!酢豚存亡の危機!!・・・「@酢豚」編 生徒の交際問題、そして教師の性欲問題!!・・・「@教育的指導」編

 

 

世間で高い評価を受けている作品です。

公立中学校で2年生の担任を務める若手教師の鈴木先生が主役の教育マンガです。

・給食中に周囲を不快にさせる言動をとる生徒の謎を追う『げりみそ』。

・給食の不人気メニューが姿を消えることを発端に様々ドラマが描かれる『酢豚』。

・担当の男子生徒が小学四年生の女の子をレイプした、という情報から始まる『教育的指導』。

の3本立て作りです。

 

私がいつも紹介しているほのぼのコメディではなく、至って真面目に教育問題を描いている。

絵柄も30~40年前からタイムスリップしてきたのかと思うくらい劇画タッチで、

正直、現在流行りの絵柄の作品に慣れている人は読む気すら起こらないだろう。

そして、教育をテーマにしているだけあって、文字数の多さに驚くはず。

何気ない会話でも無駄に長く、普段読ませるマンガを読まない人には辛いかもしれない。

 

こんな感じで結構ハードルが高い作品なのだが、中身は非常に読みやすい作品となっている。

良い意味で『読ませる作品』で『作品に引き込まれる』という表現が一番合っていると思う。

けして、鈴木先生に感情移入したり、生徒達に感情移入するわけではなく、

TVドラマのように第3者視点から見ている感じの作品だ。

 

そして、この作品の見所はやはりキャラクター同士の会話シーンの多さだろうか。

大人の私には『些細なこと』でも、この鈴木先生は何度も何度も生徒達と話し合うことで、

『自分の常識』・『生徒の気持ち』などを整理し、最善の落としどころを探していく。

『この生徒は何が原因でこのような行動を取るのか』、『こんなテーマをこれだけ話を広げるのか』、

『このどうしようもない展開をどう締めていくのか』、と思いながらワクワクしながら読めるだろう。

 

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【総評】

ただ、この作品は、現役の学生には向かないと思う。

この話は『現在の中学校事情』を描いているわけではなく、むしろ私が中学生だった頃・・・、

つまり、『10年以上前の中学校事情』を描いている作品であるように感じる。

もし私が現役の中学生ならば、この作品の面白さを理解できないと思うからだ。

あくまでこの作品は懐古主義的マンガであり、30代以上なら絶対に楽しめるだろう。

 

点数的には

90点 (ただしあなたが現役の学生ならば70点以下だろう)

くらいかな。

 

ネットで高い評価も頷ける作品です。

ただ、人を選ぶ・・・・というか世代を選ぶ。

値段も高いので、現役の学生は手を出さない方が良いだろう。
 

 

では、ここまで。

 

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