隆英、賀寿恵に、
「ふふん。さすがは弓さん。お買い物上手。…因みに弓さんは…、そのワンピ、どちらで…???」
賀寿恵、
「あ。私は…。…専ら…、ネットでなんです。」
「ほぅ。」
「確かに…、ショップに直接足運んで買ってもいいかな。とは、思うんですけど…。…以外と…、休憩時間なんかで、気が向いた時に…。そういう時って、結構~~。あれ、これいい。なんて言うのがあったり…。…と言うか、お気に入りのショップがネットにあるので…。それ以来は…、そっちで…。」
隆英、話を聞きながらに頷いて、
「な~~るほどね~~。今やネットの時代…。ですもんね~~。」
「隆英さんは…???」
「あ、いや…。僕は~~。もぅ、普通に…、ショップに足を…。まっ。決まったショップって…、ないんですよ。どっちみち、その場所に長くいる事…自体、ないですから…。」
そして、
「ハハ。荷物になるのも…、嫌ですからね~~。」
賀寿恵、
「なるほど。」
「さて…。」
6階へとエスカレーターを…。
そして…。同時に、2人、
「えっ…???」
賀寿恵、
「うそ。」
前方を見るふたり…。どちらからともなく…。
「並んで…。」
賀寿恵、
「ますね~~。」
そして、
「え、え~~ぇえ…???」
賀寿恵、ポツリと、
「今日…、何かの…、日…???」
前の景色を見ながら…。
隆英も同様に…。そして、顔を傾げて…。
「さぁ…。」
すかさず賀寿恵、スマホをバッグから…。
「ちょ…、ちょっと…。待ってください。」
隆英、
「あ、はい。」
賀寿恵、ササササと、スマホで…。
「あ、ここなら…。」
そして指でトン。
「あ、すみません。今…、そちら…。空席って…。」
すると…。
「あ。そう…ですか~~。…じゃあ…。10分かもうちょっと、掛かるんですけど…。2名、予約で…。……あ、はい。お願いします。」
そして…、
「予約…、取れましたので…。急ぎましょう。」
隆英、
「あ、はい。…それにしても…。」
「隆英さん、これからは…下までエレベーターで、急ぎますから。」
「ですね~~。」
昼食のカレーを食べ終え、少しのお昼休み。
コーヒーを飲みながら寛いでいる優維香と伊寿美。
佐津香は休む事なくまた書斎に…。
あれこれとお喋りしながらの優維香と伊寿美、そんな伊寿美に、
「おっと。」
優維香、
「うん…???…もしかして…、岳燈君から…???」
伊寿美、スマホ画面に、
「ふ~~ん。おほ。仕事、終わった~~。はぁ~~ぁあ~~???…これからお昼食べよう~~ぅお~~???…た~~くぅ~~。カレー食べたんだけど~~。」
そんな伊寿美に優維香、ニコニコと、
「はいはい。お邪魔はしませんよ~~。」
そしてまたライン。
「…って~~。ショップ、送ってくるし~~。」
優維香、
「ニシシシシ。行ってらっしゃ~~い。」
伊寿美、
「んもぅ~~~。」
ぷ~たれた顔をして。
「な~~んて顔、してんだか~~。」
顔をグシャリの伊寿美。歌舞伎の見得のような顔して、
「ヌ~~~。」
で、そこで、椅子から。
「はいは~~い。」
優維香、ニコニコ。
伊寿美、
「ふん。行って来~~ます。」
そして書斎に顔を、
「おばさ~~ん、これからデ~~ト~~。」
書斎の中から、
「行っといで~~。ありがとうねぇ~~。」
伊寿美、優維香に、右手をひらひらと。
「じゃね。」
優維香、ニッコリと、
「うん。」
玄関まで伊寿美を…。
そして…、書斎のドアを。
「入るよ~~。」
佐津香、
「あん。どうぞ~~。」
母の傍まで優維香、
「どぉ…???」
「ふ~~ん。こんな感じ~~。」
パソコンの画面を見て優維香、
「おほほほほほ~~。さっすが~~。プロ。や~~りますね~~。」
「そりゃそうでしょう~~。今日、締め切りだから~~。」
「うんうん。確かに。」
すると…。今度は佐津香のスマホにライン通話の着信音。
「うん…???…はい、佐津香~~。」
「あん。佐津香さん、ごめんなさい。お昼に~~。」
愛結美からである。
「ううん~~。お昼、食べた後だから~~。」
「大変、申し訳ないんだけど~~。ラスカに、行ってくれる~~。」
佐津香、
「ラスカ…???」
「うん。何だか、分かんないんだけど~~。理江子さんが紹介したい人がいるんだって~~。…で、私に電話くれたの~~。」
佐津香、口を尖らせて、
「紹介したい人…???」
「うん。…で…、出来れば責任者の人もって~~。」
その、責任者と言う声に、
「責任者…。…って、武一~~。部長が責任者~~。」
「それが、何度も電話してるんだけど出ないのよ~~。…って言うか…、電源、切ってるし~~。」
佐津香、口を大きく、
「わお。」
「でぇ~~。仕方なく、課長に~~。」
目を大きく見開いて佐津香、
「課長~~???」
「うん。一言返事でOK。今、おばあちゃんとお昼してるんだって~~。」
佐津香、思わず、
「かかかか。おばあちゃんか~~。」
数秒後、
「ふ~~ん。分かった~~。」
「えっ…???ほんと…???」
好きになれない。 vol,167. 「ふふん。さすがは弓さん。お買い物上手。」
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