「けど、ご主人。旦那さん。」菜帆子。 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

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好きになれない。  vol.202

ドキドキ 「けど、ご主人。旦那さん。」
菜帆子。

順平、
「はい。」

「優維香ちゃんが生まれて間もなくから…。その症状が出始めて~~。」
「その…、ウェル…。早老症…。」

「うん。髪は白くなるわ。何とも年取って見えるわで…。まだ若かったらしいけど…。…でも、かなりの二枚目。私も写真見た事あるけど…。なになになに、白髪でも、かっこいいから凄い。」

順平、目を丸くして、
「へぇ~~~。」

「でも…、結局は…、40前に、動脈硬化で、亡くなっちゃったの。…だから…。佐津香さん、もしか…したら…、お酒が強くって。…でも、変な飲み方…???…ある意味、悪い飲み方じゃなくって…。それでいて、バタン。小野瀬さん見て、それ…、思い出しちゃったのかな~~。旦那様の事。」

その事を聞いて順平、
「な~~るほどね~~。」





優維香、母に、
「おかえり~~。」
リビングでソファに座ってコーヒーを飲みながら。そして、振り向いて、
「どうだった~~???…歓迎会~~。」

佐津香、バッグをカウンターに置いてすぐさまグラスを。
そして冷蔵庫から麦茶を出してグラスに注ぎ、そのまま一気に飲み干す。

そして、
「ふ~~~。おいし。はは、スッキリ。」
優維香に、
「なかなかどうして~~。賑やかな歓迎会~~。」

優維香、母を見ながらも目を丸く、
「う~~~ん。はは。」

「それに。なかなかどうして~~螺旋。料理が美味しい~~。さすがだよね~~。」
「へぇ~~え~~。」

「しかも…。さすがに安い。」

優維香、またもや笑顔で、
「はは。」

「まっ。さすが、舞桜の金一封もあったから。そのお蔭でもあるんだけど…。」
「あぁ~~ん。例の金一封~~。」

「まっ。どれだけ入っていたのかまでは…。知らないけど…。払った会費の2割は戻ってきたし…。」

その声に優維香、
「へぇ~~~。凄いじゃん。さすがは舞桜社長、気っ風良いね~~。」

佐津香、
「ふふ~~ん。」
そして、何を思ったのか佐津香、口を噤んで、今度は下唇をビロン。
「ふん。…ちょっと、もぅ一杯、飲みたくなっちゃったなぁ~~。」
そして優維香に、
「優維香~~。付き合ってくれる~~~。コーヒー飲んでて、申し訳ないんだけどさ~~。」
冷蔵庫に。

優維香、そんな母に、
「うん~~~???…いいけど…。」

佐津香、冷蔵庫の中から缶ビールを2本。そしてソファに座っている優維香に、
「ほぃ。」

缶ビールを受け取り、
「サンキュウ。」

佐津香、優維香の向かいに座り、プルタブをプシュっと。

優維香も、プシュっと。
「お付き合い、致しましょう~~。まっ。私は食事、終わっちゃったけどね~~。」
ニッタリと。

佐津香、
「では…。」

優維香も、缶をコツンと。
「乾杯。」

「乾杯。」
そして佐津香、一気に、グイグイと。
「ん~~~。おいし~~。」

優維香もグイグイと。
「ん~~。はは。」
そして缶ビール見て、
「うん。たまにはね~~。ビールも、いいもんだ。」

「うんうんうん。たまにはねぇ~~~。ふふ。」
「…って…、おかあさん、どうした…???…いきなりピール飲もうなんて…。まぁ…。いつも冷蔵庫にストックはあるけど…。滅多にビールなんて飲まないし…。」

そんな優維香に佐津香、
「うん。なんだかね~~。急に飲みたくなってね~~。」
顔を傾げて、
「ある意味…、衝動的…???」

優維香、そんな母に、思わず眉間に皺を寄せて、
「衝動的…???…何々…???…歓迎会で…???」

「ふん。まぁ~~。そんな感じ。」
「へぇ~~~。…でもさ。聞いちゃあ~~。まずい事…???」

間髪入れずに佐津香、顔を小刻みに左右に振り、
「ううん。全然。」
瞳をキョロキョロと。
「うん。ただ…、珍しい事に遭遇したって感じ。」

優維香、両眉でへの字にして、
「珍しい事…???」
そして…。
「どういう…???」

佐津香、またビールを一口。
「あのね。ビールを強かに飲んで。そして…強かに潰れる人に遭遇~~~。かかかかか。」

その声に優維香、
「はっ…???…どういう…。」
両眉はへの字のまま。そして、顔を傾げて…。優維香も、ビールをまた一口。

佐津香、
「まっ。まず男性と一緒に飲むなんて事、ないけどさ。…てか…。向こうさんと一緒に飲んだ訳じゃない。」

優維香、
「うん…???」

「何れにしても、向こうさんは主役。私は、いつもの通り、一番奥の隅っこで…。」

優維香、クスクスと笑いながら、
「うんうんうん。」

「でねぇ~~。向こうさんとにかく飲む訳よ~~。しかも、気持ちよく。」
「うんうんうん。」

「気持ちよく飲むからみんなもビール、勧めるよね~~。」
「うんうんうん。」

「でも…、そんなに飲んで大丈夫~~???…と言うくらいに…。でも、気持ちよく飲む。…いやいやいや。何のなんの、強いんだよ、これが…。」
「うんうんうん。」

「まっ。ただ…、これが…限界かな…って…。」

優維香、母の話に、
「うん。」








好きになれない。   vol,095.  「けど、ご主人。旦那さん。」菜帆子。

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