「あ、はい。…出来ちゃった結婚だったんです。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

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好きになれない。  vol.201

ドキドキ 確かに。見た目、かなり若く、大学卒業で、
燈子や千優みたいな感じの女性に思える。…が…。

菜帆子、口から飛び出したその声に、
佐津香と順平を見ながら思わず気恥ずかしくなって苦笑い。
「あ。…ははは。ごめんなさいね。」
頭を右手で撫でるようにも…。

けれども佐津香、顔を左右に、
「うんん。…って言うか、菜帆子のその言葉、私が言うつもりでいたから…。はは、先に言われてしまった。」
そして、布団を敷いている美沙に、
「へぇ~~。見た目、大卒って感じだけど…、凄いわね~~。もぅ、1歳半の~~。」

美沙、テキパキと布団を敷きながらも、ニッコリと、
「あ、はい。…出来ちゃった結婚だったんです。」

その声に菜帆子、
「わお。」

佐津香も順平も、
「凄っ。」

「大学卒業後には、もぅ…、お腹に…。」

再び菜帆子、
「わ~~お。」

佐津香、

「えええええ…???…って事は、今、あなた…、20…。」

美沙、
「はい。23です。」

奈帆子、目を丸くして、
「20……3。」
顔を左右に。そして佐津香を見て。

佐津香も菜帆子を見て…。

そしてふたり同時に…。
「若い。」
そして、またふたり同時に。
「ねぇ~~~~~。」
そして今度は。何を思ったのか佐津香に菜帆子。思わず順平を見る。

そんな順平。ふたりの目に、小刻みに顔を左右に振って、
「…ん…???…えっ…???」
そして…、眉間に皺を。
「…って、一体、何すか…???」

菜帆子、そんな順平を見て。そして佐津香も…。ふたり何かしら笑顔で…。
「ふふふふ。…頑張りな。」

瞬間、順平。
「いいですから、小埜瀬さん、布団に、ほら。」

いきなり佐津香と菜帆子、慌てて、
「おっと。」
「こんな事、言っている場合じゃない。」

順平、小埜瀬の両脇の下に両手を。佐津香と菜帆子。それぞれの両脚を…。
そして小埜瀬、見事の布団中に納まった。

順平、
「いやいやいやいや。」

菜帆子、
「ふ~~~~。」

佐津香、
「なんとか…。…うん。納まったね~~~。いやいやいや。」
そして、
「…それにしても…、起きないね~~。」

菜帆子、
「ほん~~と。完璧に、熟睡だよね~~。」

「確かに。…でも…。さすがに…、これでも起きないって言うのは…、ある意味…、凄いっすよね~~。」
腕組みしながらの順平。そして…、頭を傾げながらも…、
「…って言うか…。…まだ…。…こういう風に、なった…、事…、ないけど…。…酒に酔って…。…なんか、こう…、ぐったりと…???」

そんな順平に菜帆子、
「あぁ…。ん~~~。まぁね~~。…って言うか…。私には…、分かんないけど…。…土台…、男性の人と一緒にお酒飲むなんて、ないから…。」

瞬間、順平、両目を一度、右左に、
「あっ。」

すぐさま、佐津香、
「まぁね~~。ウチの部署で、結婚してるって言えば、吉竹と愛結美だけだから…。」
語尾を上げて、
「確かに。そぅ。」
そして再び佐津香、女性を見て、
「うん。それにしても~~。若い。いやいやいやいや。ウチの娘よりも若いから。凄いね~~。もぅ、1歳半の子供がいらっしゃる。…で…???…どっち…???」

ニコニコと。美沙も笑顔で、
「あ、はい。女の子です。」

佐津香、目を真ん丸に、
「そぅ~~~。うんうんうん。可愛らしい~~。」
瞬間、
「あ、いや…。女の子だからって言うんじゃなくって~~。ふふふ。うんうんうん。」
けれども、
「へっ…。」
瞬間、腕時計を見て、
「あ。…でも、この時間、赤ちゃん、置いてきて…。大…。」

美沙、ニッコリと、
「あ、はい。主人が見てくれてますから。」

今度は菜帆子が目を丸くして、
「凄~~~~。」

美沙、笑顔で、
「もぅ、ふたり、共に、寝てると思いますけど…。私より主人の方が、娘を溺愛って言うか…。はははは。」

菜帆子、思わずアヒルのような顔をして…。

佐津香も、口を真一文字に。そして目を丸く、
「ん~~~~。」

そしてまた奈帆子と共に、
「凄い。ご立派。」

すると、また順平を見てふたり。思わず目を細く…。

順平、そんなふたりを見て、
「いやいやいや。だから~~~。」

佐津香、
「…って言うか、その前に、菜帆子~~。」

瞬間、菜帆子、鳩が豆鉄砲を食ったように、
「えっ…???…って言うか…。」
自分に右人差し指を…。
「私…???」

佐津香、
「ウチの30代…。いい加減に…。そろそろ…、だよね~~~。」
自然に頭に浮かぶ菜帆子以外の3人の顔。

瞬間、菜帆子、口をへの字にして、
「まぁ……。ねぇ~~~。ふんふんふん。私以外に、基美、恵梨、圭衣子。…ねぇ~~~。」

思わず順平、
「えっ…???…沼津さんも…。まだ…???」

佐津香、菜帆子、ふたり同時に、
「ふん。そぅ。」
「悪い…???」

そんな菜帆子の声に順平、困ったような笑顔に、両手を振りながら、
「あ、いえいえいえ。」








好きになれない。   vol,092.  「あ、はい。…出来ちゃった結婚だったんです。」

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