匡子の淹れたコーヒーを飲みながらの獏。 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

THMIS mama “お洒落の小部屋”

好きになれない。  vol.192

ドキドキ 匡子の淹れたコーヒーを飲みながらの獏。カフェ匡子でのお昼休み。

いつもの席で、
「ん~~。中々どうして…。旨い。」

匡子、そんな獏を見て、
「ふふん。」

獏、けれども僅かに顔を傾げて、
「…でも、なんでだろうね~~。」

そんな獏に匡子、尖らせながらも、
「ふ~~ん…???」

「匡姉ぇのコーヒーってさ。飲んでると、さて、昼飯。昼からも仕事~~。…って気になるけど…。夜のサブちゃんのコーヒーは、食事後。…で、飲んだら、なんともこれが…、今日も一日、お疲れ様でした味になってんのね。不っ思議だよね~~。」

その話を聞いて匡子、
「わ~~お~~。」

そして隣の佐武郎に、
「ねね、サブちゃん、聞いた~~。しっかりと、誉め言葉だよ。うん。はは。」

佐武郎も、少し顔を赤らめて頭をコクリと。そしてフライパンを操っている。

匡子、獏に、
「どぉ…???昨夜はぐっすりと眠れた…???」

その声に獏、
「へっ…???」

そして両目を左右に…。
「あっ。あ~~~。うん。まっ。いつも通りだけどね~~。」

匡子、そんな獏を見て、
「へぇ~~。」
そして、
「で…???…どうすんのよ、これから…???」

「はっ…???」

そんな獏に匡子、
「だから~~。秀美ちゃん~~。それに…、ヨウちゃんも~~。」

いきなり獏、そんな匡子に、僅かに慌てたように、
「いや。ちょっと待ってよ。いやいやいや。」

匡子、ニヤリとしながら、
「どうする~~???…私個人から言わせてもらえれば、ふたり…共に、優秀~~。聖帝大学卒なんだから~~。当然、凄いよね~~。それに…、ヨウちゃんは、そこ、首席で卒業だから~~。私なら、申し分なし。」

獏、目を閉じて下を向いて、
「いやいやいや。だから、待ってくれよって…。」

佐武郎は料理を皿に盛り付けしながら…。

匡子、
「但し、秀美ちゃんを悲しませちゃ、なんないよ。」
獏を睨みながら…。

そんな匡子に獏、
「いやいやいや。だから~~。なんで、そうなるかな~~。あのね。」

匡子、間髪入れずに、
「何よ。」

「だから~~。」
獏、口をグンニャリとさせながら、
「ふ~~ん。」
そして、
「確かに~~。…ふたりの…。」
佐武郎から皿を受け取って、
「おっと、サンキュ。う~~ん、旨そう~~。いい匂い~~。」

匡子、
「確かに、ふたりの…。何…???」

獏、料理の盛られた皿を目の前に。
「…ったく~~。突っ込むね~~。」

「そりゃ、大事な甥だもの、突っ込むでしょうが~~。しあわせになってもらいたいじゃないのさ~~。私が、こんなんだから~~。しかも、あんたの両親なんて、もしかして…、あんたの結婚って、考えてないんじゃないの、仕事にかまけて…。」

その話には獏、顔を傾げて、口を噤んで、
「ま…ぁ…、ね。たまに会っても、そういう話題は…全く…。お袋、一体何やってんだか…。あっちこっちで、全く見当が付かない。…親父にしたって…。どうせまた、いきなり帰ってきて。…と、思ったら、じゃあな。元気にしてろよ~~。」

そんな話に匡子、
「かかかかか。」
そして手を叩いて、
「相変わらず、タフだよね~~。」
顔を左右に小刻みに振りながら、匡子。
「まっ、ここ、私がお店を開いてすぐには、一度開店祝いに来てくれたけど…。あれ以来、全く…。当然、元気でやってんでしょうが~~。兄貴…、今…、何歳…???」

獏、そんな話を聞いて、両眉の先を吊り上げて、
「ん~~~???…何歳だ…???」

匡子、空を見て、人差し指を顎に…。
「私より、10歳年上だから~~。」

獏、一瞬、
「うそっ!!!…そうだったの…???」

匡子、そんな獏に、
「うん。私、今、45だから~~。そか、兄貴、55だ。大学の頃に知り合ってそのまま結婚。あんた、出来ちゃった婚だからね~~。20歳で結婚しちゃって、あなたが生まれて~~。…でも…。なんだかんだで、兄貴と鏡花さんは大学行きながらも好きな事ばっかり。家には寄り付かずに、あんたは鏡花さんの両親に育てられた。…とは言っても、しょっちゅう、平塚の両親も面倒見、良くってね~~。」

獏、
「はいはい。何度も聞きました~~。」

「…で、あんたが小学、入る直前に、宮崎から東京に…。…で、あんたが小学3年には、鏡花さん、一旦は雑誌記者の仕事、辞めてまでも兄貴の外資系の仕事のお供に、ロンドンに。」
「そうそう。」

「でも、1年足らずで、仕事の方が、鏡花さん、記者の仕事に引き戻そうとして…。」

「東京の出版社から何とかって言われてね~~。」
そして、獏、
「かかかかか。あん時のさ、家政婦のソフィの一言。キョウカ、ワタシニバク、マカセナサイ。あの言葉でお袋。決まったよね~~。」






こんな私です。~選葉子(すぐりようこ)~   vol,165.   匡子の淹れたコーヒーを飲みながらの獏。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



《PR》
庄司紗千 きっと大丈夫

※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。

アメーバ