「そっか~~。将輝君の家庭教師。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

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好きになれない。  vol.150.

ドキドキ 杏美、
「おじさんの…、その気持ちだけ…、お受け取り、致します。」
そして、
「理沙に、追い着く訳ないじゃん、私の頭で~~。それに、マリ~~になんて、雲泥の差だよ~~。」

蒼介、
「えっ…???そうなの、麻理絵ちゃん…???」

いきなり振られて麻理絵、
「あははははは。おじさん、それ…、私に聞く…???」

理沙、ジュースを飲みながら、
「おとうさん、デリカシーなし。」

和奏、
「くくくくく。そっか~~。そういう事だったんだ~~。んもぅ~~。心配したよ~~。」
キッチンから。

その声に理沙、
「へっ…???…おかあさん、知ってたんだ…???」

「うん。だって、土曜日からなんだか、変だったからさ~~。おとうさんと、何かあったのかなぁ~~って~~。」

将輝、思わず頭を下げて、
「すみません。」

「さて…と。」
杏美。


蒼介、なにやら4人の邪魔にならないようにソファから立ち上がり…。

杏美、3人にこれからの事を提案。
「…でね。」
手振りしながら、将輝を見て、そして麻理絵と理沙を。

蒼介、キッチンのカウンターに左肘を…。
「そっか~~。将輝君の家庭教師。」

和奏、
「ふふん。はは、まっ、好きなように。子供たちの…。でしょ。」

蒼介、その声に、
「だ~~ねぇ~。」
そして、
「ヨシ。俺も少し、体、動かすか~~。将輝君、ボール、借りるよ。」

将輝、蒼介に顔を、
「あっ、はい。あ、じゃ、僕も…。」
立ち上がる。

その時杏美、将輝の右耳を左手で引っ張り、
「あんたはこっち~~。」

将輝、
「痛~~って。」

和奏、
「わお。」
その時、キッチンのカウンターの電話が鳴る。和奏、
「あは、先生かな。」
受話器を取って。
「はい、瑞樹でございます。」
すると、電話の向こうから…。和奏、一瞬、目をキョロキョロと…。そして、
「あっ、少しお待ちください。」
そして玄関に。

シューズを履こうとしている蒼介に、
「ねね、蒼介、警察から電話。」

その声に蒼介、
「えっ…???」

そしてふたり、共にリビングに。

和奏はそのままキッチンに。

蒼介、受話器を、
「お電話代わりました~~。はい、瑞樹です~~。」
受話器の向こうからの声に、
「はい。ご苦労様です。」
そして話を聞いて…。

和奏、そんな蒼介の顔を…。

そして蒼介もチラチラと和奏を見ながら、口を尖らせて。
「あ~~。それでしたら、申し訳ありませんけど…。こちらの方から、これから…、お伺いしますけど…。」
話を聞きながら蒼介、
「あっ、はい、分かりました。では、その時に。……はい。ご苦労様です。わざわざありがとうございます。」
電話を切る蒼介。和奏に、
「かあさん、俺、これから、ちょっと出てくる。」

和奏、
「あ~~、はい。うん。」

ソファでは4人共に、まだ家庭教師の話を。
麻理絵も理沙も頷きながら。


蒼介と和奏、リビングを出て2階に。

和奏、
「蒼介…。」

蒼介、
「あ~~。今頃になって…、ようやく…。」

和奏、
「あれから…3か月にもなるのに…。」

「うん。まっ。…でも、これでようやく…。」
「うん。そうだね。理沙には…。」

その声に蒼介、首を振り、
「いや…。まだ…いいだろ。その時が来たら…。」

「うん。分かった。」



蒼介、自分の車で…。そして、武蔵野警察署。

そして受付に、
「すみません、お電話頂いた瑞樹です。交通事故捜査係長の久我(くが)さん、お願いします。」

その時、受付の方に歩いてきたひとりの男性、
「あ、瑞樹さん。」

蒼介、
「おぅ~~。南(みなみ)さん。」

南永樹(みなみえいき)、交通課の署員である。
理沙の事故当時から捜査に当たってくれている。

南、蒼介に、
「そろそろお見えのなる頃だと思って。こちらに。」

蒼介、神妙な面持ちで、
「おっ。」
受付の女性に右手を上げて。


「理沙さん、あれから…。」

蒼介、
「えぇ~~。車椅子バスケ、励んでますよ~~。」

その声に南、にっこりと、
「そうっすか~~。いや~~。凄いですね~~。」


そして、とある部屋の前で…。
「瑞樹さん。予め、伝えておきます。気をしっかりと。」

その声に蒼介、
「えっ…???」

ドアを開けて…。その中には、交通事故捜査係長の久我誠(くがまこと)、
そしてその向かいには2人の男女。久我が蒼介を見て、椅子から立ち上がり、一礼。

蒼介、久我に一礼。

久我の向かいの男性、徐に立ち上がり隣の女性の腰に手を当て立つように…。
けれども女性、首を左右にゆっくりと揺らしながら、
けれども腰のあたりの手に従っているのか立ち上がり…。
今度は男性、女性の頭に手を当て、女性の頭を前にコクリと。

瞬間、蒼介、訝しそうな顔で、
「うん…???」






信じて…良かった。   vol.126.   「そっか~~。将輝君の家庭教師。」

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