そして頭の中で、「…なんだか…、モデルみたい…。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

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好きになれない。  vol.156.

ドキドキ エレベーターの中に車椅子を自走して麗亜、
「ヨッと~~。はは~~。うっれしぃ~~。同じ階に、いるんだ~~。ふふん。」
車椅子を操ってドアに向いて。
「ねっ、お兄ちゃん。」

その声に将輝、
「あ~~ん…???」

「もしかして…、友達になれるかも~~。」
「誰とだよ~~。」

麗亜、
「さっきの人たち~~。」
兄を見上げながらの麗亜。

「さっきの人たち~~???…あぁ~~。」

そんな兄を見て麗亜、
「ふん。お兄ちゃんには…、関係ないか…。」

「ふん。あったりめえだろ。」



病室に入って…。

麗亜、
「ただ~~いま。」

そんな麗亜と将輝を見て、
「はい、おかえり~~。」

病室で椅子に座り、脚を組んで雑誌を見ている流美(るみ)。
麗亜と将輝の叔母である。

麗亜、
「お姉ちゃん、先生…???」

そんな麗亜に流美、
「うん。OK、順調だって。」

その声に麗亜、
「あは。ありがとう~~。」

「よし。んじゃ、私は、帰るね~~。将輝~~。あと、よろしく~~。先生から話は聞いたから、父さんにはあとで話すわ。夕食の準備して夜勤入るから~~。」

そんな叔母に将輝、
「あぁ。分かった。」

流美、車椅子の麗亜の頭を撫でて、
「じゃね~~。」
ニッコリと。

麗亜、
「うん。わざわざありがと。」

「着替えは…入れといたからね~~。」
「う~~ん。」

そして流美、振り向き際、麗亜を後ろから抱き締めて、
「寂しいからって、泣くんじゃないよ~~。かかかか。」

麗亜、流美から抱き締められて嬉しくて、
「ははは。わ~~かってるよ~~。うん。大好きだよ。お姉ちゃん。」

そんな麗亜に、
「おぅ。じゃね。」

菅田流美(すだるみ)、都内のクリニックに勤務している准看護師である。
麗亜と将輝にとっては叔母にあたる。けれども、麗亜は、「お姉ちゃん。」と呼んでいる。
その理由は…。



流美、廊下を歩いてエレベーターに。
ドアが開いて…。ひとりの女性と鉢合わせ。
その時、お互いの目が微妙に絡む。

流美、頭の中で…、
「…女優…???それとも…モデル…???」

その女性も、目をパチクリさせて…。軽く会釈を…。
そして頭の中で、
「…なんだか…、モデルみたい…。」

エレベーターのドアが閉まる。

女性思わず、エレベーターに振り向いて…。
「凄っ。この階に…、あぁいう人…、いたんだぁ~~。わお。」
そしてまた廊下に…。和奏である。


そして和奏、理沙の病室に…。
「あれ…???…車椅子もない…、と、なると~~。さて…。」
そしてバッグからスマホを…。

スマホの着信音で栞奈、
「おっと~~。かあさん。」

理沙、
「うん…???おかあさん…???」

「ふん。…んじゃ、病室、戻ろっか。」
「うん。だ~~ね。」


屋上からエレベーターで…。
理沙、なにかしら頭を左右に揺らして…。

そんな理沙を見て栞奈、
「なんだか…、嬉しそうなんだけど…。」

そんな姉に理沙、
「うん…???分かる~~???」
そして理沙、
「かかかかか。麗亜ちゃん、なんだか…、凄い可愛かった~~。」

栞奈、クスクスと笑いながら…。そしてコクリと顔を…。
「うん。はは、確かにねぇ~~。」


そして病室に…。

「おっ、来たか~~。」
和奏。

理沙、
「おかあさ~~ん。」

「ひょっとして…、屋上…???」
栞奈を見て…。

そんな母に栞奈と理沙、
「…う…、うん。」

和奏、
「おぅ。はは。理沙にはいいね~~。外の空気~~。」

「うんうんうん。凄いよ、おかあさん、この病院の屋上。ものすんごい。奇麗なお庭~~。」

その声に和奏、目をパチクリさせて、
「えっ…???うそ…???…そんな…???」
和奏、栞奈と理沙を見て…。

栞奈、そんな母親にニッコリと頭をコクリと…。

和奏、
「へぇ~~。おかあさんも…、後で行ってみよう~~。うん。」

理沙、ニコリと、
「うん。」

そして栞奈もニコニコと。そして栞奈、
「ねね、かあさん…。」

和奏、そんな栞奈に、
「うん…???」

理沙もニコニコと…。

「この階にさ…。」

和奏、
「うん。」

栞奈、
「かっわいい中学生の入院患者がいるんだ~~~。」
ニコニコと…。

その瞬間、理沙、
「あは。」

和奏、
「えへ~~。」
にこやかに、
「そぅ~~。」






信じて…良かった。   vol.008.   そして頭の中で、「…なんだか…、モデルみたい…。」

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