「もう…私の…事…、分かってるんでしょ、みなさん…???」
と、亜紀。
「えっ…、あ…、あ~。」
朱実と陽子。その朱実と陽子の言葉に間髪容れずに、
「うん、知ってる。」
と、楓。
「大が…、亜紀さん、心臓悪いって…。あ…、でも…、ごめんなさい、本人の前で…。」
「ううん、いいの。一年前にね、いきなり胸に激しい痛みが走って、それからは…。…もう…。」
「心筋梗塞って…分かる…???」
と、兄の祐樹。
「心臓に流れる…血が…塞がっちゃう…あれ…???」
と、楓。
「そう…。しかも…亜紀の場合は、元々…身体…弱くて…。」
「こんなに…綺麗なのに…。」
「あと…2年。持つかな…私。」
と、亜紀。
「だから、…だから…私…、大の幼馴染って、言うから、会っておきたくって…、私…。」
「うん。ありがと、楓さん。」
と、そう言って亜紀。そして…クスッと笑って…。
「大輔と楓さんの結婚式には…出れないけど…。」
「えっ!!!」
「ひゃ~~。」
「うわっ!!!」
「はっはっは。」
「あいや~!」
「そこまで言う!!!」
と、朱実。
「こりゃ、やられたね大輔。え~!!!」
と、祐樹。
「ど…、どういう…???」
と、大輔。もう楓の顔は、赤くなりっぱなし。
「ほいほい奥様、旦那様…。」
と、朱実が楓と大輔の体をくっつける。
「朱実~んもう~。亜紀さん…。」
「ふふ…お似合いよ。おふたりさん。…兄ぃ、そろそろ…。」
「おっ、そうだな…。そろそろ…。じゃ、大輔、みなさん。」
「あっ、途中まで…送るよ、俺たち。なっ。」
「うん。そうさせて、亜紀さん。」
と、楓。
「ありがとう…。じゃ…お言葉に…甘えて…。」
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