明日も朝早いから早く寝よう。
辞めていたビールを飲んだ。
あんなに美味しかったはずのビール。
美味しくなかった。
胸がいっぱいってこのことね。ってほど食事は食べなくても平気だった。
でも息子と生きるために食べなきゃ。生きるための食事だ。
とすごく感じた。
次の日の朝。
息子(5歳)が「また泣いてるじゃん!」
って怒ってくる。
家族も心配しているのがひしひしと伝わってくる。
「今日で彼と会うのが最後だからちゃんと綺麗にして行こう。」
そう思って準備して葬儀に向かった。
葬儀会場には沢山の人と花があった。
会社関係の人の話を聞くと、心の中で、
「なんで事故になったんだ?防げたんじゃないのか?」
っていう思いが溢れた。
彼のお姉さんは気丈で優しかった。
彼の思い出を話すと笑えた。
涙も出るけど笑えた。
死んだってことが本当か嘘か分からなくなったけど、これは多分本当の葬儀だって何度か自分に言い聞かせた。
隣でずっと息子は静かにしていた。
時折、「花をあげたい。いつあげるの?」と持ってきた花(彼と一緒に植えたチューリップ)を見ては言ってきた。
私は泣いたり、息子を抱きしめたり、ぼーっとしたりするうちに時間が過ぎ最後のお別れになった。
葬儀であっという間だ。
お通夜に行ってよかった。
つか、事故にあったと聞いてすぐ行けばよかったとも後悔したけど、
今考えても行ける私ではなかった。