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あっちの水は苦いぞ 1 2 の続きです
あっちの水は苦いぞ 1 2 の続きです
私は 毎年 7月の第一土曜の朝は 始まりを遅くしている。
でないと 夜更かしができなくなってきているからだった。
みんなが集まるのは 例年 2時過ぎ。 主婦たちの午前中は 忙しいらしいのだ。
そのうえ 飲んで喋って 食べて暴れるんだから 主婦は元気だ と毎年感動する。
なんだかんだとばたついてると 昼前には 麗子からの食料が届いたり
ヒカリの店から ワインやシャンパンが届けられる。
ヒカリの夫は この同窓会のスポンサーだ。
私は 慣れない手つきで 麗子が持ち込む 様々な料理を 眺める。
ひとつも 名前が分らないが 食材の多さと 彩りの綺麗さ 見た目の美しさが プロだなと
毎年感心する。
麗子は 結婚先の義母が 料理研究家だったのをきっかけに 好きだった料理の腕を
磨きだし ついに テレビでも活躍している 本も出し お教室も開いている。
もちろん 私たちは 誰も通っていない。 食べられればいいだけなのだ。
夫とは離婚しても なお 義母と一緒に暮らしながら 一緒に仕事をしている麗子の
詳しい事情は知らないが 一人娘の樹里ちゃんを 育ててるのだから すごいと思う。
環境も違えば 未来も違う私たち4人。
たった1年 18歳のひと時を過ごしただけの私たちが こうして会うのは
現実のしがらみも 未来の重荷も なにもなかった頃の自分を思い出したいのよね
と 以前 ヒカリが言っていたが そうだと思う。
たった一年を共有した運命が 人生と言う長い時間の共同体の 内輪になったのだ。
今年の同窓会は その意識を 高める1日となった。
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