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妻子もちの男と別れた25歳の女が 傷心旅行を家族に乗っ取られ
気づいたら ただの 楽しい沖縄旅行だった。
気がついた。 改めて気がついた。 むすびは 心から 実感した。
『私って 滑稽だわ。 そして それが 似合ってる。
シリアスも トレンディーも 向いてない。 だって この家で育ったんだもんね。』
沖縄最終日の朝食を一人でとっていると 両親が来た。
母は 突然やってきた観光客とは思えない バカンス風味の効いた ワンピースだし
父は どこで買ったのか かりゆしを着ている。
3週間も前から予約してきた むすびが 一番 地味で面白みのない服装だった。
沖縄の人は ニライカナイという 黄泉の国を信じてると 来る前に読んだ雑誌に
書いてあった。
信仰心のないむすびだったが この美しい海の向こうには 人間の目には見切れない
幻の国があっても おかしくないと 思いながら絵を描いた。
ちょっとした入り口が どこかにありそうだ と本気で思った。
人生にも ちょっとした入り口が できるのだろうか。
今の延長線上には 幸せの香りも舞っていないし ましてや この家族以上に 近い存在の
予感さえ どこにもない。
だけど ふとしたきっかけで 人生に窓が出来て ある日 突然
ニライカナイみたいな人が 現れたりするのだろうか。
私を 違う次元の世界に 連れて行ってくれるのだろうか。 だとしたら 信じていたい。
父にとっての 母のように。
母にとっての 父のように。
姉にとっての 漫画のように。
自分の人生を 根底から変えてしまうほどの 存在との出会いを。。。
あるんだ。 きっと あるんだ。 その出会いまで 私はここで 根を生やそう。
この 風変わりな家庭を誇らしく思いながら 面白がって暮らしていよう。
もし 次に失恋したら 今度は 自分からみんなを誘ってみよう。
失恋のたび 家族と 旅をする 奇妙なオンナを やっていこう。 失恋も悪くない。
ようやく 終わりましたよ。はいはい。
気づいたら 今月 えぶりでーー更新なんて してましたよ。
すっかり くたびれたので 月内 お休みしますよーーー。って 31日だけってことだわ 笑
どうか 今日のランキングを おしておいてくださいねーーー笑