2024年3月

 

イタリア旅行の8日目です。この日はナポリのホテルをチェックアウトして、ポンペイを観光し、夜はサレルノ郊外のホテルに泊まります。

 

私は朝早く起きてホテルで朝食をとり、友人たちが寝ているうちに(といっても8時ちかく)ホテルを出ました。彼らはこの日もナポリでイタリア人の知り合いと会うことになっていたので。

流石にポンペイ観光ではたっぷり歩くだろうと思ったので、Garibaldi駅まではタクシーで行きました。

 

ポンペイ遺跡

前日に観光案内所で教えてもらったCircum vesuvianaという私鉄に乗ります。(ローマから来た時とは別の路線です)。これは普通の路線で通勤客もいましたが、ポンペイに行くであろう観光客も結構いました。

ソレント行きに乗り、途中のPompei Scavi駅で降り、Porta Marina という入り口に向かって歩きました。順調です。チケット売り場の手前に荷物預り所がありました。ポンペイ遺跡は朝9時オープンで、私が到着したのは9時半前。預り所はまだガラガラだったため、バックパックを預けることができました。かなり小さい預り所なので、遅い時間だったらどうなっていたのかしら、と思います。とにかく、ここでは無料で預かってもらえました。

遺跡の入場券を買いました。前日に駅の案内所の方から、「2種類のチケットが売られているけれど、高くても家の中に入れるチケットを絶対に買うべき」と言われていました。それが、Pompei Plusというチケットでした。22ユーロ。

すぐ横のインフォメーションセンターでポンペイの細かい地図をもらいました。地図の日本語版はありませんでしたが、QRコードを読み取ってスマホで見られるガイドには日本語もあったので、とりあえず読み取ってから観光スタート。

このポンペイ遺跡は、とにかく広い。なにしろ1つの街なのですから。所要時間は3~5時間とネットで調べたときに見たけれど、結果としては2日に分けて見たいくらいです。Plusのチケットでは、端のほうにある権力者?(裕福な人)の家の中を見学することができました。壁画などが残っていて、見ることができて良かったです。

 

地図を見ながら、遺跡の中を歩き、休み、を繰り返してあっという間に5時間なんて経ってしまいました。

そして、一番の失態が、ランチを持ってこなかったこと。何か売っているだろう、と思いきや、サンドイッチなどが買えるお店は1か所だけで、それも最後の方でやっと戻ってきた場所なので、奥まで行っていた間は何も買えません。バッグの中にミニ羊羹が1つとボンタンアメが。非常食の出番だ。これをちびちび食べながら、我慢、我慢。やっとサンドイッチを売っているお店まで来たら、長い行列ができているし、サンドイッチが8ユーロとか書いてある。。。良い商売だ、と近くのアメリカ人っぽい観光客も言っていました。私はもう少し我慢することにして観光を続け、遺跡を出たのはたぶん3時を過ぎていたと思います。

ちなみに、Plusのチケットでは博物館にも行けるとありましたが、遺跡からは少し離れていてシャトルバスに乗るとのことで、もう時間が足りないので博物館はカット。

 

ポンペイからはサレルノ郊外のホテルに向かいます。なにしろ、友人はドライブ旅行のつもりで郊外のホテルを予約していましたが、列車の旅に変更になったので、とてつもなく不便です。

いろいろ調べた結果、ポンペイからはバスを2本乗り継げば行けるらしいことが分かりました。

バス停を探して歩き始めると、声を掛けられました。振り向くと、前の日にサンタルチアの港を一緒に散歩したイタリア人のおじいさん達のグループでした。あんな所で再開できて、なんだかとっても嬉しかったです。おじいさん達と握手をして、ちょっとお喋りをして別れました。

 

私の計画では、1本目のバスを降りたところでランチをとる予定でした。ところが、なにしろ1本目のバスにさえ乗れない。というのも、バス停は駅から離れているらしく、駅の人から聞いた通り歩き始めましたが全く見つからず、途中のバーなどで聞くたびに違う方向を示されるのです。人通りも少なく、周りには観光客などいなくなってきて、どこに行けば良いのかも分からない。なんだか悲しくなってきました。もうバスは諦めることにして、次は鉄道で行くことにしましたが、サレルノ行きの鉄道は行きのScaviとは異なる駅らしいのです。朝のCircum vesuviana線ではなく、FSという線だとのこと。結局、ポンペイ遺跡の外側に沿って少し歩き、そこから逸れてFSの駅に着きました。こう書くとすぐ着いたみたいだけれど、実際はもう絶望的。とりあえず遺跡の近くに戻るとジェラート屋さんがあったので、そこでダブルのアイスを食べて、少し元気を取り戻し、FS駅に向かったのです。「ちょっと行けばマックが見えるから、そこを曲がればすぐ」なんて言われても、実際には20分ぐらいかかったりして、なかなか着かない。でも、FS駅の場所は、聞いた人全員が同じ方角を指してくれたので、信じて向かいました。結局、FS駅の手前で空腹も限界に達し、カフェでピザを買って歩きながら食べました。このピザが、それまでの中で一番おいしく感じたくらい。

 

そして、やっとサレルノ行きのチケットを買って電車に乗ったのです。

サレルノでバスに乗り換えて、7時にはホテルに着く予定でした。

ところが。

 

サレルノには無事に着きました。そこで、4番か9番の路線バスに乗ればよかったのです。でも、駅前にバスが停まっているものの番号など見当たりません。

ホテル最寄りのバス停は読み方が分からなかったので、発車前のバスのドライバーさんにスマホのバス停の名前を見せると、うんうん、とうなずき、行くよ、というようなことを言ったみたいだったので、乗り込みました。これがいけなかった。

 

観光バスみたいなやけに立派なバスです。路線バスのチケットを買って持っていたけれど、見せても受け取らないし、刻印の機械もない。他の人もチケットを持っている人がいない。

でも、行くって言ってたからいいか、と思い、一応スマホの地図で居場所を確認しながら乗っていました。あまり停まらないバスね、とは思ったけれど。Cavaというところに停車した後、もうすぐだと思って降りる支度をしていて、ホテルが見えた、と思っても、「降ります」のボタンがない。近くの人に「降りたいんだけれど」と聞いたら、「鉄道の駅にしか停まらないよ」と。ガーン。ホテルは遠ざかり、次の駅で降りるしかないと諦めると、そこはNochera(Nochera Inferiorだったかも?)駅。さっき、FSの電車で停まった駅じゃないか。戻ってきてしまった。

とにかくNocheraで降りました。もう暗いし、戻るバスは本当にあるのか?と不安になってきました。すでに8時近かったと思います。

さっきの観光バスみたいなのに乗ってもまた通り過ぎるだけだし、そのバスを降りたところにいた人に聞いてみると、英語が分かる男の子でした。4番か9番に乗りたい、とひたすら訴えましたが、向こうからどこに行きたいの?と聞いてきたのでホテル名を言うと、やっと分かってくれました。で、通り過ぎた話もしたら、きっと路線バスは本数が少ないか乗り場が違うか何かで、私がまた迷うと思ったのかもしれません。観光バス風のサレルノ駅行きの運転手さんに話をしてくれて、本当は停まらないんだけど降ろしてくれるって、というので、半信半疑でその子とバスに乗りました。

バスに乗ったら、席の後ろのおばさんも英語が分かる人で、前の席の学生風の女の子も会話に加わり、私がなかなかホテルにたどり着けない話をしました。彼らの話によると、その観光バス風のバスは鉄道が運営している連絡バス(代替バス)のようなもので、鉄道で何かのトラブルがあって以降、駅の間を結んで走っている、ということのようです。だから無料なのだそうです。(と私は理解しました)。

確かに、ポンペイからサレルノまで乗った列車はNocheraの後はサレルノまで停まらなかった気がします。停車駅がやけに少なかった。だから、以前は停まっていた駅に電車が停まらなくなってしまった、ということなのかもしれません。

そして、ホテルが近づくと、普通の道路の信号も何もないところで、バスがいきなり停まってくれ、「ここで降りるのよ」と周りの皆も大騒ぎ。おかげで無事に下車できました。

 

ホテルに着いたらもう9時近い。ポンペイを観光したのは遥か昔のことのようでした。でも、ホテルにチェックインして落ち着いたら、空腹が襲ってきました。すぐ近くにガソリンスタンドがあり、そこに結構立派なお店があって、カフェレストランのような感じになっていました。そこで、パンや水などを買い込み、ホテルに戻りました。