大阪から来ているミュージシャン、「金谷好益(かなやよしみ)」を聴きに埼玉の越谷へ出かける。
我が町多摩から60キロも離れていて、その距離は都心へ行く倍、八王子に行く6倍遠い。
11組のアーティストが共演する「越谷EasyGoings」というハコの12周年企画ライヴだった。
スタンディングでキャパ300人のどでかいハコにはビックリしたが、椅子に座ってすべてドラムの入らないアコースティックサウンドを、広い空間でゆったりと楽しむのも悪くない。
転換含め一組30分の持ち時間、時間短縮のため通常ステージとフロアの仮設ステージを使い、交互に演者の音楽が繰り広げられる。
通常のブッキングライヴではなくフェス的なイベントとしてとらえるならば、合間の好きな時間に食事で外出できたりと、5時間以上のライヴも長いとは思わない。
只一つ気になったというより気に入らないことが一つ。
それは、フロアで唄う音が(座った席の)左後ろから聞こえて来ること。フロアステージ用のスピーカーが無いのでメインステージ用の音響スピーカーからしか聞こえてこないので当然のこと。
しかしこのような設定はありえないので、ライヴ通いに明け暮れ多くのハコで聴いてる私には、違和感が強く残るライヴであり、残念でたまらない。
さて本題だが、この夜一つの収穫があり、とても嬉しかった。
それは「ミーワムーラ」という異色のギターデュオ、男女ユニットの唄を初めて聴けたこと。
福島のいわき市から唄いに来た、音楽活動する前は大工さんとその女性の弟子というこれまた特異な経歴を持つふたりであった。
菅原ミワさんがギターを弾きながら唄い、村重光敏さんがギターリフを織り交ぜて気持ちよさそうにそのテクニックを披露する。
私はミワさんの声に思わず聴き入ってしまう。
全く飾り気のないシンプルで素朴でほんわかした唄声に惹かれてしまい、唄がスーッと耳に入って来る。
聴く者は感性の違いからその受け取り方は様々だが、私の感性にぴったりだったのである。
「種」という楽曲、実にいい作品である。
村重さんの高度なギターテクニックに裏付けられたギターリフが素晴らしく、力強い迫力もあり一つの大作に仕上がっている。
人間のちっぽけさに対して、自然の強さを感じさせてくれる素晴らしい唄と演奏だった。
他にはブルース調の曲「お師匠さん」もあり、楽しく聴くことができ、広いジャンルの楽曲をこなせる多才なバンドと感じることができる。ジャズも聴いてみたい感じ…。
最後の曲「夕凪の坂道」もさらにいい作品だと思う。
ゆったりとした気分で聴けて、気持ち良く心が癒されること間違いなし。
しばらくはこのCDを聴き続けることになりそうだ。
つまりこれほどまで私の好みにドンピシャなミュージシャンは多くはいない。
またどこかで是非聞きたいミュージシャンであることにまちがいない。



