先週、福島からの放射能汚染が太平洋を越え、
アメリカ大陸まで広がってきているというニュースを
記事で紹介しました。


6月14日の記事:
首都圏で多発?低線量被爆の症状◆無関心の罪◆アメリカ西海岸も既に汚染が始まっている

6月18日の記事:
福島の原発事故後、アメリカの新生児死亡率が急上昇◆妊婦さん要注意◆福島の子供に体調異変?


国際結婚をしている日本人女性が集まる某掲示板でも
このニュースが話題に上っていましたが、
ある、日本在住の方がこんな書き込みをされていました。


「日本は今みんな普通に生活してますから、大丈夫です」



か、考えるのを止めているとしか思えません......( ̄_ ̄ i)



鉄が無くなって、お寺の鐘を集めて溶かし始めても
まだ日本は大丈夫、きっと戦争に勝つと思っていた人がいたワケを、
この書き込みを見てようやく理解しました。


何時間、学校で社会や歴史の授業を受けても解せなかった、私の長年の謎だった事。

何故、全く日本は勝ち目のない、第二次世界大戦に突入していったのか?



インターネットというものがあって、
外国語を習得している人も沢山増えて、
こんなに世界中の情報が溢れている現代でさえ、
多くの人が、政府によって情報コントロールされた日本国内のメディアが流す
限定的な情報、後出し的な情報、たくみにごまかされた情報によって、
真実に気がつかないように、コントロールされているように見えます。


これがEメールもない、ネット検索で情報を自由に知ることもできない、
外国語を理解する人も少ない、
電話やテレビやラジオでさえも十分に普及していない数十年前なら
もっともっと簡単だったことでしょう。




下のグラフをご覧下さい。

これは1963年~2002年までの間の
日本におけるセシウム-137という放射性物質の降下量
です。



$☆USA☆ My Days in New Jersey





グラフは日本の環境放射能と放射線というサイトが
文部科学省の環境放射能調査の結果をベースに作成したものです。


1940年代から~1963年に、大気圏おける核兵器実験禁止条約が締結されるまでで、
アメリカ、ソビエト連邦、イギリス、フランス、中国などが、核実験を繰り返したため、
1960年代のセシウム降下量はものすごいことになってますが、
1963年以降は、数値は徐々に右肩下がりに落ちてきています。

と、ここで注目すべきなのは、1986年の数値。


ピコーンと1963年代並みに、この年度だけ急上昇しています。

一体、何があったのか?!

チェルノブイリです。

1986年4月26日にあの忌まわしい原発事故は起こりました。

日本はチェルノブイリから8000km離れていますが、

放射性物質は気流に乗って日本まで
ちゃ~んと届いて降下している
ことが、このグラフから分かります。


では日本のどの地域に、放射性物質が沢山降下して、
何年後にその被害が出始めたのか?



昨日の記事でも紹介した肥田舜太郎氏は、
著書「内部被曝の脅威」中で以下のような調査結果を述べています。


「原子力発電所運転管理年報によれば、
この年には国内の原発にはどこも大きな事故の報告はなく、
県別乳がん死者数分布図から推測して、
1986年のチェルノブイリ原発事故から放出された放射性物質が
死の灰の雲となって日本の東北部に濃厚に降下したものと考えられる」



下のグラフをご覧下さい。

これは厚生労働省のデータを元に作成された、東北地方の乳がん死者数
1950年~2000年まで追ったものです。

(肥田舜太郎氏著『内部被曝の脅威」から転載)

$☆USA☆ My Days in New Jersey

























1996年~1998年の2年間だけが、ピンポイントで急上昇
しているのが分かります。

これはチェルノブイリ事故の影響で、日本でセシウム-137の降下量が
急激に増えた年のょうど10年~12年後になります。

こうした調査結果から、肥田舜太郎氏は以下のように結論づけています。

「広範な地域に大量の死者を原因は
地理的な関係から大気汚染以外に考えられず、
欧州各国の多数の乳児に甲状腺がんを発生させた
チェルノブイリの死の灰の存在を有力な犯人と推定せざるを得ない」


ところで、「東北地方 乳がん死亡率 チェルノブイリ」などのキーワードで
いろいろ検索していましたら、こんな表を見つけました。

秋田北新聞2011年2月24日付 掲載
$☆USA☆ My Days in New Jersey






















表の右側の、受診率に注目。

東北地方の方の受診率って、全国平均から見るとずいぶん高いですね。
癌にかかる人が多く、それだけ癌が身近な問題となっているのでしょうか。


秋田県は、人口10万人あたりのがん死亡率が13年連続全国ワースト1位なのだそうです。



$☆USA☆ My Days in New Jersey























(肥田舜太郎氏著『内部被曝の脅威」から転載)

気象庁のデータを元に作成された、秋田県のセシウム降下量グラフ。
秋田にもたっぷりセシウムが降ったようです。


チェルノブイリから8000km以上離れていた東北地方に
これだけはっきりした数値が出ているわけですから、
アーニーガンダーセン氏が、
福島から7600km~8700kmの距離にあるアメリカ西海岸も
被曝の範囲に入れて考えるべきであるという主張は
的を得ているように思います。

今から10~12年後というと、
2022年~2014年になりますが、
その頃になって、日本の東北地方で起きたような乳がん死亡率の上昇が
アメリカ西海岸やハワイでみられるようになるのかもしれません。

いえ、本当の事は実際に起きてみないと分かりません。
もしかしたら降水量の多い東海岸の方が影響が大きいかもしれません。

そしてその頃になって癌で苦しむのは、
被曝の感受性が大人の何倍も高い、
今はまだ胎児か乳児や小さな子供たちなのだと思います。


そして。

チェルノブイリ級の放射能汚染事故が起きてしまった日本。

風が基本的には太平洋の方へ流れて行っていることは非常に幸運なことです。

しかし、今回は8000kmも離れてはいません。

風が内陸向きに吹いている日もあります。

それに、日本の人口密度はチェルノブイリ周辺国とは比べ物にならないぐらい高いですから、
どのぐらいの被害が出るのか、考えるだけで恐ろしいです。



政府の言う通り「ただちに健康に害はない」かもしれません。


しかし、5年、10年、20年後にたとえ、何十万人という人が癌や白血病になっても
日本政府は間違いなく、こう言うでしょう。



被曝との関連性は認められない」




3月31日の記事
◆チェルノブイリを生き残った女性から日本人へのメッセージ◆AOL NEWSで紹介した
ナタリー・マゾロバさんの言葉が思い出されます。




AOL:
What message do you have for Japan?

Natalia:
Run away as quickly as possible. Don't wait. Save yourself and don't rely on the government because the government lies. They don't want you to know the truth because the nuclear industry is so powerful.


AOL記者:
日本に向けて何かメッセージはありますか?

ナタリーさん:
出来るだけ早く逃げて下さい、待ってはいてはいけません。

自分の身を守るのです。

政府を当てにしていてはいけませんよ、何故なら政府は嘘を付くからです。

彼らはあなたに本当の事を知って欲しくないのです。

何故なら原子力開発という産業はとても強大な勢力があるからです。

(訳注※強大な勢力とは、
原子力開発を推進する事によって利益を受ける国のトップ官僚や、電力会社幹部などの政治的権力者達のこと)