町内に土地や家屋を持つ人を町内社会に参加させる提案     | まちづくりの将来

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させぼ山手研究会総会を開催した。

6月15日(土)10時30分から始まった。

会場は佐世保市させぼ市民活動交流プラザ会議室D。

ずいぶん前に廃校になった戸尾小学校の教室である。

 

 

1枚の大きなテーブルに7人が座った。

総会で票をもつ正会員は12名。

参加者委任をしている正会員は5名なので、形式的には全員参加。

 

 

総会審議に1枚の提案があった。

研究会有志からのもの。

「白南風町(在外市民)の町内会(地域公民館)加入申請の希望」

そんな名称である。

 

 

内容は様々な理由で佐世保市白南風町を離れた人々。

そのうちの土地、住宅を持っている人々への対応である。

 

 

人口の流出という現象の一般的イメージは土地家屋もすべて流出させているというものだが、本当は違う。

土地も家屋も残したままである。

それも「置き逃げ」しているわけではない。

処分できずにやむなく残している。

そんな流出者のことを考えてほしい。

文書が訴えていることだ。

 

 

させぼ山手研究会の正会員にはそんな町内の外に住む人が4人もいる。

比率にして33%である。

佐世保市内に2人、福岡と札幌に1人づつ。

この4人は町内会に入っていない。

だが、土地や家屋が白南風町内にあって、その管理に悩んでいる。

 

 

この2年間のさせぼ山手研究会の活動は、空き地を「みんなの広場」として地域に開放しようとしてきた。

花を植え、畑をこしらえている。

できるだけそこに居住する人たちの役に立てたい。

そんな発想の具体化である。

 

 

昨年の夏から軽自動車移動のための道づくりを始めた。

異常繁茂の庭木の剪定と不要な樹木の伐採を行った。

その過程で登場したのが、県外に住む空き地空き家の所有者。

当初はその所有権を振り回していたのだが、研究会メンバーの行動に感謝する動きが出た。

放置していることは「権利の乱用」に当たると思ったのかもしれない。

少なくとも自分たちが所有している空き地空き家がそれが所在する町内の住民に迷惑をかけているのであれば、

それはまずいと思っているのではないか。

 

 

空き地空き家の放置という現象。

その所有者を仲間にできないか。

本研究会と白南風町内会への提案と希望である。

 

 

総会ではそれが採択された。

大阪市と茨城県の所有者へのメッセージであり、それ以外の空き地空き家の所有者との交流開始の合図でもある。

 

 

社会の論調は空き地空き家を失くせというものだが、新たな町内社会のメンバーとして受け入れる。

そんな活動が今年度に進められる。

結果として、住む人を支える楽しい坂の上の暮らしが実現するのではないか。

最後に、させぼ山手研究会の新しいリーダーが誕生した。

かつて空き家だった旧指山博義邸に住み岡崎市で事業経営をしている田中満雄さんである。