敬老パス     | まちづくりの将来

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私たちが生きている地域社会を見つめ、これからのあり方を考えるブログにしたい。

私は後期高齢者である。

その証というわけでもないが、「佐世保市敬老パス」をもらった。

「今からすぐに使えますよ」

発行手数料500円を受け取りながら、西肥バス売り場の中の女性が言った。

島瀬公園のアーケード側に開いている売り場である。

 

 

売り場の中はよく見えない。

市役所からもらった用紙から私の情報を入力している。

3,4分ほど経ったのちに、その小窓からパスが出てきた。

2月28日(水)13時頃である。

 

 

この日は誕生日の翌日。

自宅に届いていた葉書をもって佐世保市福祉部健康づくり課に行った。

市役所に隣接する健康福祉センターの5階の階段のそばのコーナー。

敬老パス専用の窓口があった。

 

 

2023年度は後期高齢者の1年生が最も多いはずだ。

75年前に生まれた人たちが年齢別で最も多い。

団塊の世代のピークの年度である。

 

 

戦争が終わって、親たちは子どもを産んだ。

戦後3,4年の世代は社会を困らせた。

学校数や学級数を膨張させ、高校、大学の定員も膨らませた。

社会へのインパクトも多く強いものだった。

 

 

それが敬老パスを持つ。

昭和24年2月生まれの私。

とうとう敬老パスを持つことになった。

いよいよ高齢者の多死化が始まることでもある。

 

 

佐世保市には市営バスと西肥バスが統合し、西肥バス一本になった。

路線や便数が減っている。

そんな住民からの不満が出ている。

 

 

佐世保にい続けるわけではないが、敬老パスを持ちたい。

そう思っていた。

実際にもらってみて思ったこと。

私なりに「長生きをした」ということだった。

 

 

敬老パスでバスに乗る。

降りる時に運転士に「ありがとう」と言う人が少なからずいる。

料金を引き換えにバスに乗るのではなく、地域負担で乗るためである。

公共交通には公共負担の要素がある。

支払う料金だって、補助金等を通して公共負担でゲタを履かせている。

それは見えにくいのだが、敬老パスはそれがはっきり見える。

自己負担ゼロのバス。

負担している市民や企業にお礼を言っているのだ。

 

 

敬老パスをもらった後に、島瀬町から京町までバスに乗ってもよかった。

一停留所だから乗る必要もない。

結局、歩いて自宅に帰った。

なお、敬老パスは今日から来年2月27日まで、0円とパスに書いてある。

1年間有効の市内運行無料パスである。