先に社労士連合会長名で都道府県社労士会長宛に、不適切な情報を発信している社労士の有無を調査し、該当確認の場合には、適切な指導を行うこととした通知がありましたので、各会同様の対応がなされると思われます。
「不適切な情報発信を行っている社労士に関する調査及び指導の流れ」<キーワード一覧>より
① 100%会社側(または経営者側)
② 社会保険料の削減(または、節約)
③ 厚生労働省が作成する「モデル就業規則」は危険
④ 障害年金 成功報酬
⑤ 助成金 成功報酬
⑥ 労働者 退職 追い込み
⑦ 残業代 不要
⑧ 有給休暇 与えない
特に①〜③については、すでに多くの苦情が寄せられているキーワードなので、必ず所属会員に該当者がいないか確認するようになっています。
また、参考資料として「指導指針に掲げる事例」が列記されています。
① メンタルヘルス対策、厚生労働省作成のモデル就業規則等、その重要性が社会的に共有されている取組みを否定するような内容
・社員をうつ病に罹患させる方法
・合法的なパワハラの方法
・厚生労働省が作成したモデル就業規則をそのまま使うと労働者の思うつぼ
厚生労働省が取組んでいる事案は社会的要請によるものもあり、その取組みの趣旨を否定するような表現は避けなければなりません。
② 就業規則の作成等に関し、使用者がいたずらに労働条件を引き下げることを促すような内容
・労働基準法上必要のない休暇を与えていませんか
・労働時間はそのままに残業代を大幅削減
労働基準法では「この基準を理由として労働条件を低下させてはならない」と規定しております。
……
③ 労働社会保険の保険料を不当に引き下げる脱法行為を推奨するような内容
・社会保険料の削減方法をお教えします
社会保険料は法定の基準に沿って撤収されるものであり、「節約」や「削減」という表現は、制度の趣旨に馴染まないうえに、脱法的な行為という誤解を受けるおそれがあります。
④ 労働社会保険の助成金、年金給付等について、依頼者に過度の期待を抱かせるような内容
・○○助成金獲得のノウハウを教えます。成功報酬は支給額の○%
・障害年金、必ずもらえる診断書を医師に書かせる方法
障害年金や助成金も、上記③と同様、制度の趣旨から「獲得」や「成功」という表現は馴染みません。社労士が給付の一部を得ているとの誤解を受けないように注意が必要です。
⑤ 公正さを疑わしめるような内容
・100%会社側
・労働者の味方
・行政の指導に対抗できます
社労士はその職責として、公正な立場でいなければなりません。労使いずれか一方に偏った内容の表現や、行政機関の適切な指導に従わないことを推奨していると捉えられるおそれのある表現は、避けなければなりません。
これも不適切な情報発信に該当してしまうのか、というキーワードもありますが、クライアントに過度な期待や誤解を生じさせないためなのでしょう。
HP等で上記の該当箇所がある先生方は、指導前に速やかに対処された方がよろしいのではないでしょうか。
開業社労士時代、HPには記載していませんが、私が口頭で使っていたキーワードは幾つかあります。
厚労省のモデル就業規則云々については、2桁の報酬の就業規則を受注するための差別化として必ず口にしていましたが、それがよくないことだという意識は皆無でしたね。
会社を守ることが正しい、と思っていたので。
社労士に求められるものが変わって来ています。
これも時代の趨勢でしょうか。
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