インターネットリサーチ『Qzoo』が全国の20~60代を対象に行った調査によると、ブログやSNSなどのネット上にある情報を「まったく信用していない」と答えた人は全体の38.9%。「1~3割は信用している」という人を含めると、半数を占めることになります。……
語彙力を鍛える 量と質を高めるトレーニング (光文社新書)/石黒 圭

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↑で著者は、「言葉はタダだから、人目を惹きつけられれば何を言ってもいい。そんな風潮がビジネス、政治、メディアやネットの世界で感じられる」といっています。
その結果、言葉が現実をねじ曲げ、言葉だけが過剰なインフレ状態に陥ってしまっているというのです。
本来読者の心に届くのは、威勢のいい言葉ではなく、ごく普通の言葉で充分。しかし、そのためには文脈に沿った正しい言葉を選ばなければいけません。
本書では、「語彙力=語彙の量(豊富な語彙知識)×語彙の質(精度の高い語彙運用)」と位置づけ、真の語彙力を身につける方法が紹介されています。
今回はそのなかから、「語彙の質」を高める方法をピックアップしました。
■1:「いい間違い」と「書き間違い」を減らす
…… たとえば、「したつづみ(舌鼓)」と「したづつみ」、「ふんいき(雰囲気)」と「ふいんき」など、自分が覚えやすいように音を変えてしまっているケースは少なくありません。
また、「いわゆる」と「いわば」、「さておいて」と「さしおいて」などの類似表現も間違えやすいもの。……
また、「汚名返上」と「名誉挽回」、「屈辱を晴らす」と「雪辱を果たす」など間違えやすい四字熟語や格言も要注意。自分の語感だけを頼りにしていると、思い込みで誤った言葉を使っていることがあります。
■2:重複や不足を解消して正確な言葉遣いをする
…… 有名なところでは「まず最初」。……
「事前予約」もNG。……「食後のデザートにケーキを食べた」という文章も、「食後に」もしくは「デザートに」で充分です。
一つひとつの言葉の力を信じることで、過剰な表現が減り、スッキリした文章になるといいます。
また、「冷蔵庫を開ける」「電話を取る」「カウンターに座る」というのは省略の表現。「冷蔵庫の扉を開ける」「電話の受話器を取る」「カウンター席に座る」が正しい文章です。
会話の上ではそこまで厳密にいう必要はありませんが、書き言葉の場合は過度な省略を避け、正確な言葉遣いをするように心がけましょう。
■3:いつでも相手の気持ちを考えた言葉を選ぶ
最近ネット上では、「劣化」という言葉がよく使われています。
……これは本来、モノに対して使われる言葉。「容姿が衰えた」「不細工になった」だけでも充分失礼ですが、「劣化」はモノ扱いですので書かれた方がどんなに傷つくかという想像力に欠けています。
また、現在は「看護婦」を「看護師」に、「保母」を「保育士」に、「父兄」を「保護者」に置き換えるようになっています。しかし、ある言葉を使わないようにしたからといって、使われている文脈が差別的であればそこに不快感は生まれます。
そして、「エイジ・ハラスメント」も問題になります。……
「おじいちゃん」「老人」はもちろん、テレビのレポーターなどが年配女性に話しかけるときに使う「おかあさん」という言葉も不快に感じる人がいます。
会話であれば、相手の反応を予想することができますが、文章は目の前に相手がいないので言葉がエスカレートしがち。読む可能性がある相手を思い浮かべ、それぞれの立場の人が読んだらどう思うだろうかと表情をイメージしてみましょう。
そのうえで、少しでも引っかかる表現があれば避けるのが賢明です。……
いい間違いの「あるある」。
私も間違えていた言葉がありましたので、気をつけなくては、と思いました。
今は、誰でも気軽に情報を発信できる時代です。
でも、人の考えや感性は、十人十色。
だからこそ、自分の預かりしらぬところで、人を傷つけているかもしれないという可能性があります。
そのことを心にとめておくことは、大切だと思います。
とはいえ、過度に意識したら、書けるものも書けなくなります。
そこは、自分でうまくバランスをとりましょう。
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