子ども国会?
恥ずかしながら、私もつい少し前まではよく知らなかったのですが……。
2004年、国際的な教育NPOの活動「世界の子どもたちに教育を!キャンペーン」の一環として開催された子ども国会。
一度きりで終わらせず続けてほしいという参加者の要望から、毎年子ども国会を開催する団体として、子ども国会実行委員会が設立されました。
理念は、子どもへこれからの社会と向き合うきっかけを提供すること。
子ども国会は、小中高生がテーマごとに数人のグループに分かれて、社会問題について1泊2日で話し合います。
そして、議論の内容、解決案を政策提言の形にして「宣言書」にまとめて採択。
後日、専門家の方たちと意見交換会を開催します。
実は、先だってこの分化会の一つ「ブラック企業分科会」と意見交換を行ったのが、私が所属する東京都社労士会自主研究グループ「社会保険教育研究会」です。
ブラック企業問題の専門家として、社会保険労務士を選んでくれたところが、この上なく嬉しいですね。
自分の中高時代に比べ、彼らの社会問題への意識の高さに舌をまきました。
ブラック企業問題の解決策の一つとして、出前授業によって、学生のうちに知識をつけることで善悪の判断基準をつけるという提言。
諸手を挙げて大賛成です。
宣言書はこちら↓
ブラック企業の問題点
*残業
・サービス残業 ・月3桁の残業 ・終電帰り
*精神攻撃
・圧迫面接 ・パワハラ ・セクハラ ・モラハラ
*最悪の事態
・過労死 ・精神科病院への通院
*リストラ
・リストラ ・急なリストラ
*給料
・給料の未払い ・給料が少ない ・有給がとれない
*長時間労働
・長時間労働 ・休日出勤 ・休みが少ない ・強制労働
*洗脳
・精神が不安定 ・宗教的 ・やりがいを強調 ・逆らえない雰囲気 ・社訓
この中でも、深刻な長時間労働という問題を解決すべき
長時間労働をしてしまう理由とその根本原因
*責任
・店長がアルバイト ・責任感に駆られて
*認知不足
・法律や制度に対する認知不足
*人手不足
・人手不足 ・代わりがいないことで、仕事がまわらない
→周りに人がいないという環境、人間関係が悪い
*能力がない
・店側が無能 ・従業員が無能 ・サボる人がいる ・仕事が終わらない ・仕事量が多い
→親の責任
*賃金
・時給が安い(長時間働いて金額を稼ぐ必要がうまれる) ・時給が高い
→いろいろなモノの価格の低下
*店長の責任
・店長と店員のコミュニケーション不足 ・店長や先輩に逆らえない
・店長のためにという思いやり
→店長に任せきりになっている
*法律
・問題が表面化しやすい ・法律や処罰がゆるい
*家庭
・家庭の事情 ・家に帰りたくない
→家庭内不和 貧困層の家庭
*利益重視
・売り上げ向上の営業時間延長+従業員の長時間労働 ・24時間営業
*その他
・無関心 ・社会としての流れ ・示談金で解決 ・同業者、ライバルとの競争
→被害者と国との距離が遠く、意見が伝わりづらい 弁護士費用が高い
労働に関する法律や制度について認識できていなければ、長時間労働の根本的な解決には繋がらない
認知不足の解決策
・労働に関する法律や制度についての出張授業を行う
☆子ども議員の提言
労働に関する法律や制度に関する出張授業を実施
実施理由
・労働に関する法律や制度についての認識不足が原因で、うつ病や過労死など手遅れになるという事態を未然に防ぐため
・ブラック企業で働く当事者となったときの対処法を学ぶため
実施時期
・中学校3年2学期(義務化し、全員が授業を受ける)
進路を考える時期であり、中学校卒業後すぐに仕事に就く人もいる
また、この出張授業は総合的な学習の時間で行う
⇦社労士より意見あり
職場体験絡みで中2。
もしくは、中3なら受験が終わった3学期は?
・高校
(講演会形式で、義務ではないが就職を考えている生徒は受講するように推奨)
高校1年…アルバイトに関する内容
高校3年…就職・就職後に関する内容
配布物は学期末(長期休み前)に配布する
具体的な授業内容
*中学校
・クイズや寸劇などを用いて興味を持ってもらう
(アルバイトや賃金についてなど、身近な内容を軸にする)
*高校
・法律や労働組合、制度に関してより具体的な内容を軸にした授業
・イラストを用いた分かりやすい資料(冊子タイプ)を配布
・ブラック企業で働いたことのある人など、生の声を聞く
私自身、労基署から是正勧告を受けた会社の対応をしていて痛感するのは、知らない怖さ。
でも、彼らには、知る機会がなかったのです。
教えてもらえるところがなかった。
だからこそ、「労働に関する法律や制度についての出張授業を行う」ことが、いかに大切か。
子どもと大人が手を組んで、その実現を目指していきたいですね。
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