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↑ 「2週間の休暇を取って“人生”を取り戻す
「文化人類人類学者・上田紀行教授が語る『休暇論』」より
……人類が採集や狩猟で生きていた時代、働く時間は1日3、4時間でした。
古代社会では労働は奴隷がするもので、ソクラテスもプラトンも働かずに議論ばかりしていた。
その時代は「働くとは何か」という悩みもありませんでした。
産業革命が起こり、労働者階級が賃金を得ることで地位の上昇が可能になったからこそ、労働に価値が生まれたのです。
「労働至上主義」は人類の歴史上極めて新しい出来事で、人類の本性に根ざしているものではない。
ましてや、「企業至上主義」など、まったく人生の本質ではないのです。
拙著『人生の<逃げ場> 会社だけの生活に行き詰まている人へ』でも書いていますが、まとまった休暇を使って「会社単線社会」から脱却し、人生の「複線化」を試みてましょう。
仕事に戻るためのリフレッシュではなく、自分が損得抜きにワクワクすることは何か、突き動かされるエネルギーの源泉はどこにあるのか、「自分の根源」を見つめ直す時間をつくることで、会社以外に自分の「根」を張り巡らせることができるのです。……
休むことへの意識は、文化によって異なります。
神の前で悪いことをしなければよいという「罪の文化」の欧州に対し、日本は共同体の中で評価をし合う「恥の文化」。
他の人が休んでいなければ自分も休めないと思ってしまうのは、ある意味、自然なことです。
フランスのように「個」が分断されていれば、休むのも個人の裁量ですが、日本のように「個」と「個」が侵食し合っていると。1人だけ休むような“抜け駆け”は許されないという意識が醸成されます。
これを打破するには、まず上司が率先垂範して休むことです。
上司にとっても自分と会社を相対化するいいきっかけになります。
「自分がいないと会社が回らない」と思い込んでいる会社人間ほど、休みの間でも滞りなく現場が回っていることを知れば、「自分が思っているほど会社は自分を必要としていない」と気づき、会社単線的な価値観から抜け出す契機になります。
その一方で、たとえば「課長がいなくてずっと困っていました。課長が戻ったら真っ先に相談しようと思っていたんです」と部下が言ってきたら、そのときは会社で「交換可能な部分」と「交換不可能な部分」が明らかになり、本当の自分の存在価値を確認できるのです。
自分の人生が自分のものだと思えないほど、不幸なことはありません。
まずは2週間の有給休暇を取って、人生を自分の元に取り戻すことを試みてほしいと思います。
休みの取りにくさは、日本の文化や気質に由来してますよね。
でも、外人が多い職場だと、当たり前のように長期バカンスを取得する外人に感化されて、日本人も休みをバンバンとるようになります。
この右へならえの特性を利用して、上司が率先垂範して休んだら、きっと会社が変わりますよ~。
会社を大事にはするけど、決して会社にしがみつかない人生。
一度しかない人生を、自分色に染めましょう。
人生の〈逃げ場〉 会社だけの生活に行き詰まっている人へ (朝日新書)/上田紀行

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