「がん社会を診る 中川恵一(東京大学病院准教授)
鳥かごにいるうちに」より
すべてのがん病巣は、遺伝子の突然変異によって生まれるたった一つの不死細胞から始まります。
分裂を繰り返しながら徐々に大きくなっていき、やがて基底膜という障壁を突破して自分が生まれた臓器の内部に次第に広がっていく「浸潤」が起こります。
私のようながんの専門医でも、1㌢位にならないとがんと診断できませんが、それまでには10~30年の歳月が必要です。
しかし、1㌢になったがんが5㌢になるのは数年しかかかりません。
がんの病巣が大きくなると、内部には血液が行き渡らなくなるため、栄養不足に陥ります。
そこで、がん細胞は、新天地を求めて血液の大海原に乗り出し、別の臓器に転移します。
こうなると、完治の可能性はほぼなくなります。
がん細胞が浸潤や転移といった特別な能力を獲得するためには、多くの遺伝子の変異が必要で、がんは時間とともに悪性度を徐々に高めていきます。
早期のがんの治療は、鳥かごの中の鳥を捕まえるようなもので、比較的簡単だといえます。
リンパ節にまで転移したような、ある程度進行したがんは、鳥が鳥かごから出て、部屋の中を飛び回っているようなものです。
鳥かごに入っているときよりは大変ですが、がんばれば捕まえられるでしょう。
転移したがんは、鳥が部屋の窓から外に出て行った状況に似ています。
こうなると鳥を捕まえることは難しくなります。
それでも、たまたま鳥が部屋に戻ってくる可能性はゼロではありません。
がんが治るかどうかは結局、確率的なものですので、奇跡はつねに起こり得ます。……
なるほど。
わかりやすい説明ですね。
私の覚書として、ブログに掲載させてくださいね。
がんの早期発見のため、検診を勧めているものですが。
「死ぬなら、がんがいい」
つい先だって膀胱がんで亡くなった叔母も、生前そう言っていたそうです。
死ぬまでに時間があり、本人も周りも心の準備ができるからのようです。
私も、死ぬなら、がんがいいな。
あ、100歳まで生きる私は、老衰かしら?
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