
9/5 日経新聞夕刊
「『才能』なんてありません 高橋秀美」より
「才能がある」
「才能がない」
などという言い方をよく耳にするが、これは人心を惑わすだけではないかと思っている。……
「才能」には生来のものというニュアンスがあり、それゆえ本人のみならず家族も巻き込んで勘違いや絶望を生んでしまいそうなので、使わないに超したことはないのではないだろうか。
しかし実際に才能のようなものを感じさせてくれる人はいる。
何か別な言い方はないものだろうか、と考えていた矢先、あるアメリカ映画でこんなセリフを耳にした。
「He is natural」
字幕では「彼には才能がある」と意訳されていたのだが、要するに「自然だ」ということ。
「才能がある」とは「自然にできちゃう」ということなのである。……
……彼らはある意味、不幸である。
物事ができないからこそ頑張ったり、工夫したり、達成感を覚えたりするもので、最初からできてしまったらつまらない。……
なるほど、自然にできちゃうことが才能というのは、よくわかります。
努力しないでもできること、でしょうか。
かつて息子と一緒にヴァイオリンを習い始めたとある3歳の女の子は、最初に弾いた一音から違いました。
その才能に先生が期待しないはずはありません。
才能があるがゆえに、ただ楽しく好きに弾くだけでは許されなかった……。
言うなれば、できちゃう不幸、です。
私は、まさしくこの記事のタイトルのように、「『才能』なんてありません」が、それもまたよし、と自分を慰めているところ。(笑)
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