
7/5 日経新聞プラス1
「ヘルスこの一手 神田東クリニック院長 高野知樹」より
…… 筆者は仕事柄、職場でのハラスメントに関する相談を受ける。
その多くは意図せずして他人を傷つけるケースだ。
一般職のAさんは、B課長からパワハラ行為を受け精神的不調のなり、療養を要するのうになった。
筆者は産業医としてB課長にも面接した。
するとB課長もC部長からのパワハラで精神科に通院中だと分かった。
同時にB部長は、自分の言動をAさんがパワハラだと受け止めていると認識できていなかった。
被害を受けている当事者ですら、自分が他者を傷つけていることに気がつかないことがある。
心の理論(セオリー・オブ・マインド)というものがある。
1970年代に霊長類学者によって提唱された概念だが、要約すると「他者の感情や気持ちを理解しようと推し量ること」。
この能力はヒトや類人猿の特徴でもある。
「あの人の気持ちがよく分かる」と思っても、実は推測にすぎない。
どんなに親しくても真意は分からないもの。
だからこそ相手の気持ちを理解しようと推し量りながら、相互の「思いやり」で関係を築くことが大切。
そこから「信頼」が生まれ、推測が相手の真意に近づく。
そして他者に自分の気持ちが「承認」されている気持ちにつながり、心理学的にもこころの健康に大きく寄与する。
この記事を読んで、思い出したことがあります。
名古屋に住んでいた、息子が2歳の時のこと。
南山大学のロゴスセンターなるところで、私はとある講座を開講することに。
近所のお友達が、その間、息子を預かってくれると申し出てくれました。
ところが、息子がイヤだと言います。
「○○ちゃんが、ボクのことぶつから」と。
それで、ベビーシッタ-を雇いました。
でも、ある時から○○ちゃんが息子をぶたなくなって、息子を預けられるようになったのです。
どうしてかというと。
お母さんが子育ての講座で褒めて育てることを学んでから、事態が急展開したのです。
実は、お母さんは躾のつもりで、小学校1年のお兄ちゃんを叩いていたのですね。
お兄ちゃんは3歳の妹をぶつ。
妹は息子をぶつ。
それが、お母さんがお兄ちゃんを叩かなくなった途端、お兄ちゃんは妹をぶたなくなり、妹は息子をぶたなくなり……。
ものすごくシンプルに解決しました。
ストレスを与える人は、その人自身、ストレスにさらされている。
こう考えて対処した方がいいかもしれませんね。
励みになりますので、1日1クリックの応援を
どうぞよろしくお願いいたします。
↓



社会保険労務士福島里加事務所 http://runrunsr.jp/
〒150-0002 渋谷区宇田川町6-20 パラシオン渋谷303
