『Nature』2014年1月30日号にSTAP細胞の論文が掲載され、世紀の大発見と世界の注目を集め、「リケジョの星」と絶賛されたものの、次々と論文に疑義が生じ、撤回することになるかもしれない小保方晴子さん。
共通点は、必要以上にもてはやされた挙句、今や批判の対象になっていること。
個人的には、マスコミに責任がないとは言いませんが、“裏”の“裏”までとりきれないマスコミの性質を鑑みれば、報道を鵜呑みにする方にも問題があると思っています。
とはいえ、どちらも「快挙」であったので、励まされた方、希望を持たれた方がいらして当然です。
そういう方々を失望させたのも、同じ。
では、違いは何でしょう。
まず、悪いことをしているという意識の有無。
佐村河内さんは、障害を偽り、嘘で固められた自伝まで創作し、罪悪感がありました。
一方、小保方氏さんは、やってはいけないことという認識がありませんでした。
実験の証拠となる画像の切り張りも、ちょっと見栄えを良くしようという軽い気持ちだったようです。
研究者として倫理観が欠如し、データの扱い方が杜撰すぎました。
でも、彼女だけの問題でしょうか。
早稲田大学の博士論文は、冒頭部分が米国立衛生研究所のサイトの文章とほぼ同じでありながら、引用の記載がなく、第2章以降の参考文献が他の論文のコピペで、本文に引用番号なし。
前者については、科学的事実は誰が書いても同じだろうし、ネット上に氾濫している膨大な文章から盗用かどうかをチェックするのは、難しいかもしれません。
でも、参考文献がない、というのはおかしくありませんか。
後者についても、コピペかどうかはわからなくても、本文に引用番号がつけられていないのは、論文の体をなしていません。
それでも、誰も何も言わなかった。
小保方さんが論文の書き方も、科学者の倫理も知ることもなく、研究生活を続けられた事実。
この根は、相当に深いと思います。
そして、両者の最も大きな違いは、お国の利権に絡むかどうか。
佐村河内守問題は、私的なもめごと。
音楽プロデューサー佐村河内守、作曲新垣隆とすれば、曲は残ります。
小保方晴子問題は、理研の研究補助費に関係します。
何故『Nature』への再投稿に万全の準備を期さなかったのか。
理研がSTAP細胞の成果をアピールして、「特定国立研究開発法人」になりたかったからではないでしょうか。
「特定国立研究開発法人」に選ばれると、国から巨額の予算がつき、国際的に優秀な研究者を億単位の報酬で招けるようになります。
小保方さんは、高校時代の同級生の弁によれば、思い込みが強かったそうだし、かつ努力家という定評のある人。
穿った見方をすれば、小保方さんはいいように“使われた”のかもしれません。
そして、潰したい輩に潰されようとしているのかもしれません。
佐村河内問題が単純な構図で出来上がっているのに対し、小保方問題は、科学の競争が絡み、世界への影響も大きく、一筋縄ではいきません。
専門分野の分業で、共著者による論文チェックはなされませんでしたが、ネットにより、さまざまな不備が暴かれました。
盗用や捏造も珍しくないと評される一部科学者界の方々は、襟をただす機会となるのでしょうか。
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