妊娠中のママは多くの感染症の危険に晒されています。この時期の妊娠ママが感染して問題となるものは大きく三つに分けることが出来ます。

 

1)ママの感染が子宮内の胎児にも感染し、胎児に先天的な障害をもたらすもの

2)一般的な感染症でママの全身状態が悪くなければ、軽快し胎児には影響がないもの

3)感染していても妊娠中のママには問題ないが、感染した菌やウイルスが産道に存在し、分娩時に胎児が産道で感染する危険性があるもの

 

妊娠も後期に入っているため、ママの感染が子宮内の胎児にこのタイミングで感染しても、先天的な障害を引き起こすことはほとんどありません。今回のテーマは、ママの腟、外陰部、肛門内に存在する菌やウイルスが分娩時に感染し、赤ちゃんに障害を及ぼす感染症についてです。

 

B群連鎖球菌(GBS)感染症

原因:

ママの腟内や肛門内には多くの細菌が存在しますが、腟の感染症は治療すればほとんどの細菌やカビは治癒し、子宮内の赤ちゃんに感染したり健康に影響を与えることはありません。

 

注意が必要な感染症の一つにB群連鎖球菌(GBS)感染症があります。この菌は消化管の常在菌で腟内にも存在し、妊婦のGBS菌保菌率は10~20%と言われています。GBS菌は妊婦以外では、比較的まれに膀胱炎などの尿路感染症を引き起こすことがある程度で、問題となることはありません。しかし、GBS菌保菌ママから生まれた赤ちゃんの35~60%にGBS菌が分離され、そのうち新生児GBS菌感染症を引き起こす赤ちゃんが1%程度存在するため注意が必要です。

 

病態:

新生児のGBS菌感染症は、軽い哺乳力低下などの非特異的な症状で発症し、急激に肺炎、髄膜炎、敗血症へと進行します。新生児GBS感染症は、症状の出現時期によって、生後4日以内に発症する早発型(早期発症型の多くは生後24時間以内に発症します)と、生後1週間以降に発症する遅発型に分けられます。

 

早発型はGBS菌に感染した羊水を赤ちゃんが飲み込み、呼吸器・消化器の粘膜から血中にGBS菌が侵入し、新生児肺炎、髄膜炎、敗血症を引き起こします。

 

 

ミオ・ファティリティ・クリニック WEBサイト

http://www.mfc.or.jp

ミオ・ファティリティ・クリニックフェイスブックページ

https://www.facebook.com/miofertilityclinic/?fref=ts