2023 K-BALLET Opto「プラスチック」1/9感想 | 慧琳の鑑賞眼

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舞台芸術の作者、演者の思いを受け取れるように鑑賞眼を磨いています。分野横断的に書いています。詳細はアイコンクリックの後、プロフィール、メッセージボード、パソコンならばブログトップをどうぞ。

 どうもこんにちは爆  笑毎日水筒を持ち歩き、一度買ったペットボトルは貴重なので洗って何度も使い倒す私です。私の実家は母の方針でパルシステム&Lコープに加入し昔から環境保護に取り組み、ゴミを出さない(例えば古着を切ってティッシュや雑巾代わりにするとか)、洗剤の種類にこだわる(洗濯は粉せっけん、石けんシャンプーしか使わない)、有機栽培の野菜を買う、余計な買い物をしないなどなどエコ活動には大変熱心というか、生活の一部にしているうちです。また、電気・水道を使いすぎない=節約なのか環境保護なのかもはや分かりませんが、そんじょそこらの節約術は鼻にもかけないです。他人に言うとぎょっとされますが、トイレの水はレバーで流さずにお風呂の残り湯をバケツで汲んで流します。もちろん実家の洗濯機は二層式で、お風呂の残り湯を使います。家族全員目が悪いのに卓上ライトだけで夜を過ごし、「見えない!」とけんかしたこともあります。とまあ、そんなこんなで低コストで暮らせるようになった私でございます照れ
 
 ところで最近のSDGsってのは何なのですかね?昔から当たり前にやってますよね?私は小学校で「3R(リユース・リデュース・リサイクル」を習い、循環型社会とかやりましたよ?小学校からゴミの分別を習いましたよ?「持続可能にやろうね」と、物事を突き詰めて行わず、細々と継続して長く続けようねと昔からやってますが、何か?ってか日本では「ビニール袋」って言いますけど、ビニールって言葉ありますけど、プラスチックはちょっと差してる範囲違いますけど?1つの環境問題に飽きた頃、啓蒙的に違う角度で同じ事を流行させるのやめてほしい。陰謀ですよね?
 
 とそんなこんなでSDGsにイラッときている私ですが、今回の試みは大変興味深いなと。そもそもジュリアン・マッケイが好きで、2019年のミハイロフスキー・バレエ「パリの炎」を見に行って(あの頃はU25が使えたのだった・・・)、インタビュー動画のチャーミングな笑顔にハートを持って行かれたのですハート彼のソロ公演があったのに、コロナで延期からの中止、いつ日本に来るのかなと待っていたらサンフランシスコバレエに入団!もう忙しくて日本来ないよねとインスタをしょっちゅう覗いていたところ、彼は北京にはやたら公演に来るのだが決してその先の海を渡ってくれなかったのだ。。。
 
 久しぶりに生のジュリアン・マッケイハートまずもうスラッとしてて立ち姿が良いハート金髪お顔雰囲気シルエット素敵・・・ピンクハート随分と筋肉が太くなって、安定した踊りでしたよ。クラシックも良いですが、コンテもよく合ってます。他にもモデル活動、メディアにも顔を出していて、バレエ界と芸能・モデル界を繋ぐ活動方針は、同じくバレエとテレビ界を繋げるKバレエと合ってるなと思いました。
  
 女性がトウシューズを履いており、ネオクラシックの形を取るこの「プラスチック」という作品はペットボトルを舞台装置として用い、稼働式の壁、そしてダンサーがペットボトルを身につけて踊る、という利用のされ方をします。マッケイの頭にペットボトルを付けたバンドが巻かれて、それは踊れるのかよく分かりませんが、ダンサーの動きに合わせてペットボトルが変形する音がしたり、あえてマッケイが握りしめて音を出すシーンがあったり、音の役割も果たしていたのが面白いと思いました。物語としてはマッケイが救済者、周囲のダンサーはペットボトルなのでしょうが、解説を読むに、ペットボトルは人間が作り出したもの、そしてそれを利用し捨てるのも人間の行い。つまりペットボトルは人間そのものであり、うち捨てられ行き場をなくしたペットボトルはそのうち我々人間にも当てはまるのではないか、捨ててよい訳がないというメッセージを受け取りました。このメッセージは次の「ビニール傘小町」のほうがわかりやすく浮き出ます。
 
 飯島さんは方向転換の機敏さが誰よりもシャープで誰よりも身体が細い。日高さんはオフバランスのアラセゴンやアラベスクが誰よりもきれいにハマる。お二人とも生で見たのは初めて。トウシューズで「バレエの美」を守りつつ、ペットボトルを身につけることで美の基準を改めて問う=今のプラスチックに対する意識の基準を問う、というのは考えすぎかもしれませんが。
 
 次の「ビニール傘小町」はトウシューズを履かない作品です。衣装もコンテンポラリーの感じがより強まります。うち捨てられたビニール傘と過去の栄光からうち捨てられた老婆を重ね合わせ、うち捨てられたものにもなお、現在ここに「ある」ことこそが存在意義であることに気付きました。ということは良いにしても作品構成の1つ1つが冗長的で長く、クラシックでは飽きたら音楽を聴けば良いものの、コンテは音楽も前衛的なので聴けたもんじゃありません。目の前の人の未来と過去なんぞ知らん。そういえば昔、近所の公園に水を汲みに来る、怪しくて一人言をつぶやく変なおじさんがいたけど、おじさんの過去に思いを馳せたとしても一瞬だ。私昔はあんなにキレイで取り巻きもいっぱいいたの、今の私かわいそう・・・という作り手のエゴが聞こえて来そうな作品に見えてしまい、純粋に楽しめませんでした。ハートブレイク原案は三島らしいので本を読んでみます。
 
 ちなみにKバレエOptoの企画と公演の運営をする仕事が転職サイトで募集されていました!応募しそうになりましたが、私はこれからも観客としてバレエ界に関わると思います!
 

KAATに来たら中華街に行かなくちゃね♪

中国の煎餅。日本のと全く似ても似つかぬパリパリした薄いものを巻くのですな。中身は魚肉ソーセージと葉ものです。北京で散々食べた食べ歩きのおやつ。北京行きたーい