戒厳令の夜   「戦争反対!」が違法になる日 | 御苑のベンゴシ 森川文人のブログ

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 「戦争反対!」の声が違法になる日・・・は、すでに来ているのかもしれません。いや、来ているのか。かつて、アメリカのイラクに対する戦争政策には日本でも大きな集会やデモが開かれましたが、今、目の前に迫る朝鮮戦争への参戦には、もう大きな反対の声がありません。

 

 戦争が始まる時、それは、戦争が国家政策として合法とされるから行われるのでしょうし、それ故、「戦争反対」とは国策に反対する、つまり、違法の行為ということになるのでしょう。

 

 「実際には戦争になんかならないでしょ」という楽観論が、まだ、あるのでしょうか。米軍の原子力空母が3隻、さらに2隻、北朝鮮周辺に結集しようとしている今。

 

 日本政府は、自衛隊の戦闘機に長距離巡航ミサイルを搭載するための予算を計上することを決めました(12/5)。射程が長く、どう考えても「専守防衛」ですらありません。まあ、「専守防衛」なんて言っても、どのみち、戦争は戦争ですけどね。

 

 ・・・つまり、どんどん、戦争体制に進んでいます。そうでなければ、憲法9条を本質的に破壊するような改憲をする必要なんてありません。今の「自衛隊」のあり方を追認するだけ、なんてことはなく、「敵基地攻撃能力」を有するホンモノの国軍に「自衛隊」を実態的生まれ変わらせることが9条改憲の目的でしょう。

 

 繰り返しますが、本当に戦争が始まる、つまり、戦争を始めることが欺瞞的であっても合法・合憲の装いを取るという決定を政府が下し、ともかく、朝鮮戦争に参戦の形で食い込むんだと決断した時、私たちの「戦争反対!」は、違法な「組織的な威力業務妨害罪」の共謀罪とかで逮捕されるのではないでしょうか?

 

 「まさか、そんなことはないでしょ〜」って。なんだか、天皇制なんていう、どう考えても国民主権という発想とは矛盾する世襲君主制を「今の天皇はいい人だから」なんて受容してしまうような思想的・政治的「後退」が始まっているような気がします。

 

 新天皇即位で労働者の「メーデー」を抑え込み、ブルジョアの祭典としてのオリンピックでナショナリズムを発揚し、一気に改憲に持ち込むという政府の戦略に、まんまと乗っちゃう?

 

 庶民は生活に追われ、わさわさ忙しい時代ですが、そんなときに、漬け込んでくるのが政府。戦争反対、民主主義に反する天皇制はいらない、金儲けだけが目的のオリンピックはいらない、という原則論がこんな時代は改めて大事だと思います。