警察署で
「(今は部下だけど)先輩、ひき逃げ事件のホシ、吐きました?」
「いや、まだだけど、ガツンとやれば大丈夫だよ、ま、間違いないでしょ」
「証拠は揃っているんですか」
「ほら、この防犯カメラのホシの車の画像みろよ、ばっちり傷が写っているじゃない?」
「(いやあ、よく見えないけど、先輩だしなあ)ああ、そうですよねえ・・」
「じゃあ、ここに《凹み》ってキャプション入れて、はい、捜査報告書完成ね」
検察庁で
「結局、あの弁護人のせいで黙秘ですか、検事」
「ああ、(「権力にさからったらどうなるのと思ってんだ!牢屋に入ってろ!」って)私も取り調べ頑張ったんだけどねえ」
「(このエラそうな検事でもダメなのか)じゃあ、どうされます?これが一応証拠なんですけど」として、上記「捜査報告書」も見せる」
「(なんだこりゃ?大丈夫かよ)いやあ、刑事には、見えないものも見えるんだねえ・・・。(まあ、俺が公判担当するわけじゃないし、あいつ黙秘して生意気だし、)起訴ね。」
*後日、裁判が始まり、被告人と弁護人の「その捜査報告書の車は被告人の車と車種が異なる」という指摘に対し、「3人目」の公判検事は、そのことを認め、証拠を撤回。では、その画像の車が真犯人では?と誰もが思うところ「車は違うし、傷もなかった」とのこと・・・。
ちなみに、弁護側の請求で提出させた被害者の自転車に付着していた白色塗料の鑑定(被告人の車は白色)、被告人車両に付着していた黄色い塗料の鑑定(被害者の靴は黄色)、さらに、被害者車両に付着したゴム様物の鑑定(被告人車両のタイヤか)、いずれも整合せず。
警察・検察が行ったことは、つまり、被告人の車両と車種が異なる車の画像に見えていないにもかかわらず「凹み傷がある」と指摘した証拠を作成し、それを主任刑事は黙認し、さらに起訴検事は怪しいと思いながら起訴の証拠と使用し、公判検事は三人目が被告人側から指摘されるまで気づかなかった、もしくは、どうでもいいと考えていた、ということ。
こんな証拠が捏造される責任は誰にあるのだろうか?
(あくまでもフィクション、だと思います、少なくとも一部は)