クリエイティブな仕事に憧れます。何かを作り出し、人々の喜びにつながる・・・素晴らしいことだと思います。
何かを創造する・・・絵や音楽やアート、様々な機械、物品、さらにアイデア・・・そういうものを作り出すというのはなんて素晴らしいんでしょう。
それにひきかえ、実務法律家の仕事というのは、あまりクリエイティブではありません。過去の事実に基づき、過去の事件の責任を問う、というような・・・。
な~んて思ったりもするのですが、どんな仕事でもクリエイティブにすること、というのは出来そうな気がします。未来を創造するという意味では、事件にぶつかる、という困難により、解決という未来をクリエイトする試みに挑戦せざるを得ないからです。
基本的には、解決の糸口は、「過去」に拘束されることは多いでしょう。何があったかという「事実」とは、過去のことであり、また、当てはめられる規範は、過去に作られた法律であり、判例です。「法的安定性」という点から言っても、突如、新しい規範で判断することは危険なことでもあります。
・・・それでも、やはりクリエイティブな解決を得る、つまり、これまでなかったような解決をするということはあり得ます。それは、積み上げつつも、新しい判断である「新判例」を作る、ということかもしれませんし、誰も問題にしなかった事案を問う、ということかもしれません。
その時代が、求める問い、というか事案というのもあります。「サラ金」事案がそうであった時代、「闇金」事案が社会問題だった時代、「オレオレ詐欺」、それから「ホームレス」という存在が社会問題になってきた時代・・・。
大きな課題としては、有事法制、集団的自衛権、そして改憲へ、つまり戦争体制に向かう政府と抗するために、どういう新しい力をクリエイトするか、というのも法律家を含めた、この時代の皆の課題ともいえます。
まあ、何がクリエイティブな課題で、何がきっかけでクリエイトするかわかりません・・・それでも、なんとなく、皆がやらないところ、ちょっと怖そうなところ、変なところ・・・に顔を突っ込むと・・・新しい出会いがあったり、してきた気がします。
写真は、今から10年以上前、山谷の公園で法律相談を行っているところ・・・ホームレス総合相談ネットワークの初期の活動ですが、まあ、そのちょっと前まで、多くの先輩弁護士たちもホームレスと呼ばれる人たちと関わりたくないし、偏見を持っていたことは事実。私は、たまたまいやじゃなかった・・・。
今や、だいぶ、ホームレスに対する「誤解」はとけていると思いますが、そういうニッチなところに未来を開くクリエイティブなヒントが隠れているような気が改めてします。どこか「普通じゃない」ものを求める感覚って大事かもしれませんね♪