アフガニスタンで国際的なNGO「国境なき医師団」の病院が空爆され、患者ら22人が死亡した事件で、アメリカ軍の司令官は、アメリカ軍の攻撃機による誤爆を公式に認めた、とのことです(10/7)。
患者やスタッフなど22人が死亡したとのことで、痛ましくて恐ろしいことですが、一方、「誤爆」でない空爆はどれくらい行われ、どれくらいの人々が「正当な」爆撃で殺されているのだろう?と思います。
来年末までにアフガニスタンからアメリカ軍を撤退させるオバマ政権の計画について、キャンベル司令官は、過激派組織IS=イスラミックステートの台頭など情勢は大きく変わっていると指摘し、計画の見直しが必要だという認識を示した、とのこと。
つまり、さらに空爆はもっともっと続けるよ、ということです。
「誤爆」だと不味くて、間違えのない、正しい爆撃だといいのか?
そんなことないですよね?アフガニスタンの要請、だと言ってもアメリカ軍の爆撃=大量殺戮を正当化するのは困難かと思います。いや、正当化とかではなくて、どう考えてもおかしいじゃないか、大量殺戮じゃないか?ということです。
アメリカのカーター国防長官は声明を出し、「国境なき医師団は世界各地で重要な仕事をしており、罪もない人々の命が失われたことを極めて遺憾に思う」と述べたうえで、原因の究明を急ぎ、その結果を速やかに公表する考えを示した、とのことですが、米軍というか西欧的価値観から見て「罪のある人々」に対しては爆撃で殺しても構わない、という戦争の論理を、そのまま受け入れることはできません。
自分と価値観の違う(と決めつけている人々)に対する排除は、あらゆる場面で行われています。これは偏見に基づく差別であり、分断支配により私たちを利用とする権力に都合がよいことです。
アメリカ軍の戦争に反対する多くの人々がアメリカにもいます。私たちは、アメリカやアフガニスタンなど世界中にいる、戦争する動機など本来ない人々となんとか繋がって、この世界を私たちにとって無意味な殺戮の時代から救い出しましょう。