放射能汚染水処理 — 我亡き後に 洪水は来れ | 御苑のベンゴシ 森川文人のブログ

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 本日は、日弁連の人権大会の第三分科会「放射能とたたかう」に出席しました。健康被害・汚染水処理・汚染廃棄物、それぞれ重大かつ深刻な問題が指摘され、報告されました。

 とりわけ、ショックだったのは、福島第1原発の汚染水処理をめぐる現状のあまりに悲惨な現実です。

 2011年の原発爆発により、空気中及び海洋に放射性物質の大量放出が始まりました。格納容器内の溶解した燃料の冷却のため、初期に大量の海水を注入→壁が崩壊しているために汚染水が漏出+建屋内に地下水が流入→施設内に汚染水を移送・貯蓄(さらに漏出事故)→地下水バイパス、凍土壁で対処、ということですが、現在も、凍土壁は機能が不十分だし(そもそも十分でも機能は完全ではないし、暫定的でいつかは溶けるもの)、毎日100トンレベルで高濃度汚染水は増加し続けている、とのことです。

 つまり、現在、行っている汚染水処理、とりわけ凍土壁は不十分で、年間20~30億円の電気代がかかりながら、汚染水は増え続けている、それでもいつかは凍土壁は溶けちゃうという・・・。何やってんだかなあ!


 ほんと、今だけ、今期だけ、自分たち(政府・東電の担当者)がいる時だけ、その時だけ良ければいい、という新自由主義そのものの処理です。

 あたかも「原発事故は収束した」みたいなキャンペーンで、オリンピックを東京で行おうとしているわけですが、東京でも、例えば、目黒の清掃工場からも焼却炉の飛灰の放射能濃度は本年7月27日でも274bq/kgで、クリアランスレベル100bq/kgをはるかに上回った状態とのこと。

 忘れたい、なかったことにしたい、見たくない、というのはその通りなのだけど、「現実」は放射能まみれ・・・。

 未来の人たち、つまり、私たちの子ども達のことも自分のことように考え、そして、逃げればいいや、ではなく考え、取り組まなければならない、21世紀の私たちに背負わされた大きな課題ですね。

 ちなみに、甲状腺がんの悪性・疑いは、6月末で138名、増加し続けています(県民健康調査甲状腺検査)。国は「過剰診療」、つまり、調べすぎ、だと言っています。やれやれ・・・。