テクノロジーの変化と弁護士 | 御苑のベンゴシ 森川文人のブログ

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 私が弁護士になったのは前世紀、1991年ですが、それから今日までの間、私たちに身近なテクノロジーはドンドン変化していきました。

 ある時代まで、刑事事件の初期接見に警察署に行きますと、逮捕された人は、大抵は、「大事な人」の電話番号は暗記していました、家族とか勤め先とか。しかし、今は、ほぼ「携帯電話」に連絡先を登録してあるので記憶なし、電話は押収されてしまっていて誰にも連絡できない、ということさえあります。むしろ、警察が被逮捕者の交友関係を掴むのは、いとも簡単、ということです。

 また、90年代前半に破産管財人を担当したことがありますが、利息の計算は電卓片手に(「電卓」はありました♪)手計算でした。その頃、実家でしたので、ある時期、毎日、早く帰ってきてパチパチ働いている私を母親が心配してました。

 接見時のメモ、法廷でのメモという点でも、デカいワープロ機器ではなくて、モバイル可能なパソコン等になった段階で持ち込まれました。(というか、持ち込みました。私は、初期導入者として雑誌に紹介されたこともあります♪)

 写真や動画の撮影も、フィルムカメラから、デジタルカメラを経て、iPhone等へどんどん変わってきています。もっとも、検察庁では、デジタルカメラでは記録を写してもいいけど、iPhone等はダメ、というナンセンスな扱いです(本日現在)。

 司法の現場というのはテクノロジーの変化への対応がいい意味でも悪い意味でも遅い分野だと思います。それでも、ずいぶん変わったなあ、と思います。

 ちょっと怖い気もしますよね。やはりF2F、そして、現場、原本、現物という実務法律家の基本はしっかり押さえておかないといけませんね。(写真は前世紀のものです。)