現実を多角的に捉えること | 御苑のベンゴシ 森川文人のブログ

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 今月の日弁連の人権擁護大会では、原発、改憲、貧困の問題がそれぞれテーマとなりました。
 ところで、例えば、原発で言えば、ドイツは政府として脱原発を明確にし、憲法でいえば、現行の日本の憲法は「戦争放棄」という世界でもかなりユニークな9条を持っています。そして、貧困について、スウェーデンのような北欧諸国は社会保障の面では、お手本と語られることは多いわけです。

 しかし、一方、ドイツはもちろん軍隊を持ち、軍事活動を行っています。そして、スウェーデンの企業は、脱原発を決めたドイツ政府に対して、「脱原発政策によって見込まれる損害」として38億ドルの賠償を求めて、ISD条項に基づく申立てを行っています。スウェーデンは基本的に原発推進国です。

 と、考えると、一面的に見たら、よく見える場合も、全体を見れば理想からはほど遠いということが多いのでは、と思います。一国だけの視野でモノを見ても、ダメで多角的に捉え、全体として考えることが求められているし、インターナショナルな思考なのでしょう。

 「戦争を放棄し、脱原発で、社会保障が充実している国は存在しない」これが今の現実です。この現実を踏まえ、次を考えて行くということになります。
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