無罪の自慢 | 御苑のベンゴシ 森川文人のブログ

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 最近は、刑事事件専門の弁護士事務所もあるようです。これまでの弁護士は、民事が中心で、刑事事件はほとんどやらない、という弁護士が多かったと思います。街ベンである私も、民事が中心ですが、比較的刑事事件は多くやってきた方だと思います。
 無罪、というとどういうイメージでしょうか。私はこれまで担当した事件で3件の無罪判決を得ることができました。強姦事件(1審)、詐欺幇助(2審、正確には実質一部認定落ち)、威力業務妨害罪(1審 いわゆる新宿地下道ホームレス強制排除事件)です。
 これは、相当自慢なのです。無罪率は、0.0%未満、つまり1000分の1より少ないわけですから。
 したがって、無罪を争っても、多くは玉砕です。本来、起訴を免れるのは一番だし、その為の努力を重ねても起訴されると無罪を穫るのは本当に大変です。実際、判決の場面で無罪を予想していたことはありません、「被告人は無罪」という裁判長の声でびっくり!というのが現実です。とりわけ、威力業務妨害の事件のときは、自分自身もバリケードの中に居て、検察が提出してきた証拠のビデオにも映っていたりしたので、自分自身も無罪になったような気分でした。いや起訴されてはいませんが・・・・。

 しかし、「被告人は無罪」という言葉ほど、法廷で甘美に響く言葉はあるでしょうか・・♪弁護士の一つの憧れだと思います。

 弁護士同士の会話では、結構、「すごいですねえ!」という話になるのですが、一般の人とだと、テレビドラマ等影響でしょうか、無罪ってめずらしくないと思われているようで、「そうですかあ」で終わるのがちょっと残念です(泣)。
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