VOL,849 略式化された「いただきます」2
日本文化から日本らしさを考える
日本的キャリア教育を普及させることが教育と社会を円滑につなぐ道
おはようございます。
昨日の続きです。
いただきますは、漢字では「頂く」または「戴く」と書きます。
「いただく」は「頭上にのせる・かぶる」という意味と、「敬意を表して高くささげる」
「頭上におしいただく」があり、さらにもらうの謙譲語としても使われます。
神仏へのお供えの物をさげて、食べる時にも、頭上にのせるような所作をして、食事をしたことから
「食べる」「飲む」の謙譲語として「いただく」が用いられるようになり、
それがやがて食事前のあいさつとして定着したと言われています。
さらに「いただきます」の食前の和歌は
「たなつもの百の木草も天照す日の大神のめぐみえてこそ」です。
訳すと、全ての草木が育つのは、太陽の神である
天照大御神の恵みをえているのですよという意味です。
そして、「ごちそうさま」の食後の和歌は
「朝よひに物くふごとに豊受の神のめぐみを思へ世の人」です。
食事をするたびに豊受大御神の恵みに感謝しましょうという意味です。
となると「いただきます」「ごちそうさま」は
食前、食後ともに神様への感謝であるという事が
少しは理解出来ると思います。
「いただきます」「ごちそうさま」は、形式だけでなく人間として生きる上で、日本人が大自然へ、食べ物へ、
生産に関わった全ての人へ、料理してくださった人へ、そして神様へ感謝する美しい日本人の作法なのです。
なので、英語では到底表現しきれない言葉というのもがてんがいきますよね。
私も全く日本人の作法としては出来ていない部類に入りますが、
言葉だけが残ってしまうのではなく、ルーツを知ることで、
日本らしさの礼儀作法として今後も継承され続けているものだということを
学校できちんと教えていかなければならないと私は感じています。
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