日蓮 復(また)之(これ)を対治(たいじ)するの方 之を知る。叡山(えいざん)を除きて日本国には但(ただ)一人(いちにん)なり。譬(たと)へば日月(にちがつ)の二つ無きが如(ごと)く、聖人(しょうにん)肩を並べざるが故(ゆえ)なり。若(も)し此(こ)の事 妄言(もうげん)ならば、日蓮が持(たも)つ所の法華経守護の十羅刹(じゅうらせつ)の治罰(じばつ)之を蒙(こうむ)らん。但 偏(ひとえ)に国の為(ため) 法の為 人の為にして身の為に之を申(もう)さず。
復 禅門に対面を遂(と)ぐ故に之を告(つ)ぐ。之を用(もち)ひざれば定めて後悔有るべし。恐々謹言。
(平成新編0369・御書全集0035・正宗聖典----・昭和新定[1]0567・昭和定本[1]0423~0424)
[文永05(1268)年04月05日(佐前)]
[真跡・中山法華経寺(100%現存)]
[※sasameyuki※]