了義経(りょうぎきょう)・不了義経も多く候(そうろう)。阿含(あごん)小乗経は不了義経、華厳・方等(ほうどう)・般若(はんにゃ)・浄土の観経(かんぎょう)等は了義経。又 四十余年(しじゅうよねん)の諸経を法華経に対すれば不了義経、法華経は了義経。涅槃経を法華経に対すれば、法華経は了義経、涅槃経は不了義経。大日経を法華経に対すれば、大日経は不了義経、法華経は了義経なり。故(ゆえ)に四十余年の諸経 並びに涅槃経を打ち捨てさせ給(たま)ひて法華経を師匠と御憑(たの)み候(そうら)へ。
(平成新編0225~0226・御書全集0009・正宗聖典0315・昭和新定[1]0354~0355・昭和定本[1]0196~0197)
[文応01(1260)年05月28日(佐前)]
[古写本・日興筆 神奈川由井氏]
[※sasameyuki※]