又 妙法の五字を弘(ひろ)め給(たま)はん智者をば、いか(如何)に賎(いや)しくとも上行菩薩の化身(けしん)か、又 釈迦如来の御使ひかと思ふべし。又 薬王菩薩・薬上菩薩・観音・勢至(せいし)等の菩薩は正像(しょう ぞう)二千年の御使ひなり。此等(これら)の菩薩達の御番(ごばん)は 早 過ぎたれば、上古(じょうこ)の様に利生(りしょう)有るまじきなり。されば当世の祈りを御覧(ごらん)ぜよ、一切 叶(かな)はざる者なり。末法 今の世の番衆(ばんしゅう)は上行・無辺行 等にて をは(坐)しますなり。此等を能(よ)く能く明(あき)らめ信じてこそ、法の験(しるし)も 仏 菩薩の利生も有るべしとは見えたれ。
(平成新編1313~1314・御書全集0550・正宗聖典----・昭和新定[2]1636・昭和定本[2]1422~1423)
[弘安01(1278)年"建治03(1277)年03月""建治03(1277)年"(佐後)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]