何(いか)に況(いわ)んや 智人一人(いちにん)出現して一代聖教(しょうぎょう)の浅深(せんじん)勝劣を弁(わきま)えん時、元祖が迷惑を相伝せる諸僧等、或は国師となり 或は諸家の師となりなんどせる人々、自らの きず(疵)顕はるゝ上、人に かろ(軽)しめられん事を なげ(嘆)きて、上(かみ)に挙(あ)ぐる一人の智人を、或は国主に訴へ 或は万人(ばんにん)に そし(誹)らせん。其(そ)の時 守護の天神等の国を やぶ(破)らん事は、芭蕉(ばしょう)の葉を大風の さ(割)き、小舟(こぶね)を大波の やぶ(破)らむがごと(如)しと見へて候(そうろう)。
(平成新編1302・御書全集1522・正宗聖典ーーーー・昭和新定[2]1381・昭和定本[1]0887)
[弘安01(1278)年"建治01(1275)年""文永12(1275)年02月"(佐後)]
[真跡・京都妙顕寺(70%以上100%未満現存)]
[※sasameyuki※]