予(よ)は かつ し(知)ろし め(食)されて候(そうろう)がごと(如)く、幼少の時より学文に心をか(掛)けし上、大虚空蔵菩薩(だい こくうぞうぼさつ)の御宝前(ごほうぜん)に願(がん)を立て、日本第一の智者となし給(たま)へ。十二のとし(歳)より此(こ)の願を立つ。其(そ)の所願に子細(しさい)あり。今 くは(詳)しくは の(載)せがた(難)し。其の後、先(ま)づ浄土宗・禅宗をき(聴)く。其の後、叡山(えいざん)・園城(おんじょう)・高野(こうや)・京中(きょうじゅう)・田舎(いなか)等処々に修行して自他宗の法門をなら(習)ひしかども、我が身の不審 は(晴)れがたき上、本(もと)よりの願に、諸宗 何(いず)れの宗なりとも偏党執心(しゅうしん)あるべからず。
(平成新編1077~1078・御書全集1292~1293・正宗聖典ーーーー・昭和新定[2]1609~1610・昭和定本[2]1283)
[建治02(1276)年(佐後)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]