『諸宗問答抄』(佐前)[古写本] | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

所詮(しょせん)修多羅(しゅたら)と云(い)ふも文字(もんじ)なり。文字は是(これ)三世諸仏の気命(いのち)なりと天台 釈(しゃく)し給(たま)へり。天台は震旦(しんたん)の禅宗の祖師(そし)の中に入りたり、何(なん)ぞ祖師の言(ことば)を嫌はん。其(そ)の上 御辺の色心(しきしん)なり。凡(およ)そ一切衆生の三世不断の色心なり。何ぞ汝(なんじ)本来の面目(めんもく)を捨てゝ不立文字(ふりゅうもんじ)と云ふや。是(これ)昔 移宅(わたまし)しけるに、我が妻を忘れたる者の如(ごと)し。真実の禅法をば何としてか知るべき。哀れなる禅の法門かなと責(せ)むべし。
(平成新編0036・御書全集0381・正宗聖典ーーーー・昭和新定[1]0114・昭和定本[1]0031)
[建長07(1255)年(佐前)]
[古写本・日代筆 西山本門寺]
[※sasameyuki※]