『出家功徳御書(一四句偈功徳書)』(佐後) | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

大勢至経に云(い)はく「衆生に五つの失(とが)有り、必ず悪道(あくどう)に堕(お)ちん。一つには出家還俗(げんぞく)の失なり」と。又(また)云はく「出家の還俗は 其(そ)の失 五逆に過(す)ぎたり」文(もん)。五逆罪と申すは 父を殺し、母を殺し、仏を打ち奉(たてまつ)りなんどする大いなる失を五つ聚(あつ)めて五逆罪と云ふなり。されば此(こ)の五逆罪の人は、一中劫の間 無間地獄に堕ちて浮かぶ事なしと見えたり。然(しか)るに今 宿善 薫発(くんぱつ)して出家せる人の、還俗の心付きて落つるならば、彼(か)の五逆罪の人よりも、罪深くして大地獄に堕つべしと申す経文なり。能(よ)く能く此(こ)の文を御覧(ごらん)じて思案(しあん)あるべし。
(平成新編1372・御書全集1251~1252・正宗聖典----・昭和新定[3]1990・昭和定本[3]2117)
[弘安02(1279)年05月(佐後)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]