但(ただ)し人の心は時に随(したが)って移り、物の性(しょう)は境(きょう)に依(よ)って改まる。譬(たと)へば猶(なお)水中の月の波に動き、陳[陣]前(じんぜん)の軍(いくさ)の剣(つるぎ)に靡(なび)くがごと(如)し。汝(なんじ)当座に信ずと雖(いえど)も後 定(さだ)めて永(なが)く忘れん。若(も)し先(ま)づ国土を安(やす)んじて現当(げんとう)を祈らんと欲(ほっ)せば、速(すみ)やかに情慮(じょうりょ)を廻(めぐ)らし怱(いそ)いで対治(たいじ)を加(くわ)へよ。
(平成新編0248・御書全集0031・正宗聖典0069~0070・昭和新定[1]0383・昭和定本[1]0224~0225)
[文応01(1260)年07月16日"文応01(1260)年07月"(佐前)]
[真跡・中山法華経寺(70%以上100%未満現存)、古写本・日興筆 富士大石寺 日興筆 玉沢妙法華寺]
[※sasameyuki※]