玄(げん)[細雪注、天台大師が説いた『妙法蓮華経玄義(法華玄義)』のこと]の一 十四に云(い)はく「教相に三と為(な)す。一には根性の融不融の相、二には化導(けどう)の始終不始終の相、三には師弟の遠近(おんごん)不遠近の相なり。教とは聖人(しょうにん)下に被(こうむ)らしむるの言(ことば)なり。相とは同異を分別(ふんべつ)するなり。一には声聞(しょうもん)の聖人、二には縁覚(えんがく)の聖人、三には菩薩(ぼさつ)の聖人、四には仏果(ぶっか)の聖人。前の三人の聖人は分証の聖人、後の一(ひとつ)は極果の聖人なり」と。籤(せん)[細雪注、妙楽大師著の『法華玄義釈籤』のこと]の一の本四十四に云はく「前の両意は迹門に約し、後の一意は本門に約す」と。
(平成新編0057~0058・御書全集ーーーー・正宗聖典ーーーー・昭和新定[1]0162~0163・昭和定本[3]2229~2230)
[正嘉01(1257)年(佐前)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]