『九郎太郎殿御返事』(佐後)[真跡(断片)] | 細雪の物置小屋

細雪の物置小屋

御宗祖御開山遺文DBを中心に投稿します。
[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

 それ(夫)山を み(見)候(そうら)へば たか(高)きより しだい(次第)に しも(下)え くだ(下)れり。うみ(海)を み(見)候へば あそ(浅)きより しだひ(次第)に ふか(深)し。代(よ)を み(見)候へば三十年・二十年・十年・五年・四・三・二・一と次第(しだい)に をと(衰)へたり。人の心も か(是)くのごと(如)し。これは よ(世)のすへ(末)になり候へば、山には ま(曲)がれる き(木)のみ とゞ(留)まり、の(野)には ひき(低)ゝくさ(草)のみ を(生)ひたり。よ(世)には かしこ(賢)き人は すく(少)なく、はかなきものは をほ(多)し。牛馬(ぎゅうば)の ちゝ(父)を し(知)らず、兎羊(とよう)の母を わきま(弁)えざるがごと(如)し。
(平成新編1293・御書全集1553・正宗聖典----・昭和新定[3]1936・昭和定本[2]1603)
[弘安01(1278)年11月01日(佐後)]
[真跡・身延久遠寺(40%以上70%未満現存)]
[※sasameyuki※]